[ベルセルクフレンズ]4話
1話[プロローグ]>> 1
2、3話[いのちのかけら-1、2]>> 2
巨大セルリアン討伐から6日後。
サーバルとかばんは、さばんなちほーに帰ってきていた。
さんさんと照りつける太陽の陽射しを避けるために、木陰で涼んでいる。
時おり心地よい風が肌を撫でる。
風に揺られて草木がさらさらと音をたてる。
そんな風の音と共に、二人の寝息が聞こえる。
「んみゃ…?」
サーバルが目を覚ました。
何か危険を察知したようだ。
サーバルは辺りをキョロキョロと見回した。
すると、あるものが目に止まった。
「んんん…?」
そのあるものは、真っ黒の球状で、真ん中に大きな目が1つだけ付いていた。
セルリアンなのだろうか。
「セルリアン?なんだか、いつものとちがうなぁ?」
起きたばかりの目を擦る
「かばんちゃん起きて!セルリアンだよ!」
サーバルがかばんの肩を掴んで前後に揺らす。
「むにゃむにゃ…セ、セルリアン?」
かばんが目を擦りながらゆっくりと起きる。
「セルリアンだよ!それもいつものと何か違うの!」
サーバルの慌てた様子を見て、かばんの眠気は吹っ飛んだ。
「セルリアン?どこどこ?」
かばんが周りを見回す。
だが、セルリアンらしき物は見当たらない。
「むこうのあの木の近くだよ。」
サーバルが指を指してかばんにセルリアンの居場所を教える。
だがそれでもかばんにセルリアンは見つけられない。
見えるのは黒くてモヤモヤした目玉のついた球状の…
……ん?
黒いモヤモヤした目玉のついた球状?
…あれ?
「ええと、あの黒くてヤモヤしたまぁるいやつ?」
「そうそう!あの黒いやつ。
セルリアンだとは思うけど、何か分かんないや。」
「こっちには気付いてないみたいだね…。」
「ラッキーサーバル。あの黒いモヤモヤ、何か分かります?」
「ボクニモヨク分カラナイネ」
「ええー!?ボスにも分からないのー!?」
「ラッキーさんも知らないとなると、あれは一体…」
と、その時。
かすかに悲鳴が聞こえた。
黒いモヤモヤが、地面に向かって突っ込むのと同時に。
かばんが、『もしかして、誰かが食べられちゃった!?』
と考えた頃には、サーバルは悲鳴の方向へと走り出していた