コウテイ
「すまないな、かばん。
かばん
「いえ…」
コウテイ
「私は、この戦いでフレンズでなくなってしまったとしても。
たとえ声を枯らし、二度と歌えなくなったとしても。
それでパークが救うことができるなら本望だ。
そのために、かばん 君の知恵を貸して欲しい」
かばん
「皆さんもですか?」
全員頷く。
かばん
「皆さんの覚悟は十分伝わりました。
でも、そこまでする必要はありません」
そう言うと、かばんはボスウォッチを幾つか、テーブルの上に並べた。
かばん
「#リカオンさんの話を覚えていますか?」
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ここで5ヶ月前の伏線回収!?
かばんは『作戦』について、まるで何ヶ月も前から決まっていたかのように説明した。
「1、音波の指向性を高めるため、さばくちほーのバイパス内にセルリアンをおびき寄せます。
2、『ようジャパ』の冒頭1フレーズを使って、特定の音程『G#』をPPPの皆さんが発声。
3、それをボスピ-カーでハウリング増幅(音圧増大)し、音響攻撃。
4、共振現象によりセルリアンの『へし』を破壊するという作戦です。
何か質問は?」
かばんの顔はいつになく自信に満ちていた。
コウテイ「完璧な作戦だ」
ジェーン「ヒトの叡智って、やっぱりスゴいんですね」
イワビー「さすかば!」
フルル「かばんでかいけつ~」
称賛の声が相次ぐ。
確かに『ぐうの音』も出なかった。
ーが、同時に出来すぎているとも思った。
作戦自体に穴がある、という訳ではない。
成功はするだろう。 そう確信はしているのだが・・・
何か裏があるのではないか?
ふと、そんな思いがよぎるのだ。
だが今は、この作戦に乗るしかなかった。
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