「
ハンネス大佐が
その言葉を言い終わるか終わらないかするうちに、
周辺にいた部隊から引き抜かれてきた精鋭兵たちが
一斉に立ち上がった。
「いいか… 今から、君たちに重要な任務を伝える。」
その言葉を聞いて、辺りがざわめいた。
「今回の任務内容は、刘梓萱、通称「南寧の暗殺者」の殺害…
と言ってもあくまでその支援だ。すぐに終わる。」
さらに辺りがざわめく。
「…もう一回言うが、あくまでその支援だ。
ひょっとしたら、すぐに終わる可能性すらある」
そう言って、ハンネス大佐は壁に移っているスクリーンを操作するための
リモコンのボタンを押した。画面が切り替わる。
画面には、簡易な野戦基地の空撮写真と
刘梓萱の不鮮明な写真が映っている。
恐らく、無人偵察機が撮影した物だろう。
「今回の作戦の詳細だが、二個分隊による単純な夜間襲撃だ。
なお、開始数分前に攻撃機が焼夷爆弾とロケット弾による事前攻撃を行う。」
それと… 弾倉に入ってる弾は、全て曳光弾だ。
焼夷効果と見た目で圧倒できる。分かったか?」
「了解!」
全員が同じタイミングで回答する。
「作戦開始は明日の午後10時半だ!
それまで各自準備を行っておけ!」
そう言い終わると、ハンネス大佐はドアを開けて部屋から出ていく。
それに続くように、兵士たちも各自バラバラに部屋から出ていった。
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