yuta(辰年ver)
kemofure_suki
2023/11/10 (金) 23:02:30
【第七話】
ジョフとの再会から一夜明けて、昨日のことなど嘘だったかのように青空。
たくさんいたゴキブリ型のセルリアンも今はいずこ、姿が1匹さえ見えなくなっている。
一行は集落の入り口で集落を捨て、他へ移る準備をしていた。
クロコンドル「本当に行くの・・・?どう考えてもおすすめはできないよ。」
「それでもコヨは行くね。もし、フルルさんがそこに残っているのなら助けになりたいから。」
「ジョフも行くでち!フルルだけじゃない・・・きっとほかのフレンズ達もまだ・・・。ジョフはもう、逃げたくないでちな!」
昨晩あんなに泣き崩れた幼い面持ちのジョフはどこへやら、といった面持ちだ。
一皮むけたようなジョフの表情を見て、もっと何か言いたげだったようなクロコンドルは言葉を飲み込む。
クロコンドル「そっか・・・じゃあ、もう止めたりしないよ。気を付けてね。友達に、会えるといいね!」
コヨーテとジョフは2人でオートバイにまたがる。
コヨーテはイグニッションキーをONに回しエンジンをかけた。
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🏍💨ドルドルドルドルドル
スカーレットヘビ「ほれ、あんまり無いけど食料と水と・・・困った時の救急セットだ。お菓子も少しある。持っていけよ。」
「thank you!」
「こんなにたくさん・・・大丈夫なんでちか?」
クロコンドル「私たちのぶんもまだ十分あるからね。それに、私たちよりきっと君たちのほうが必要になるから。」
「・・・ありがたいでち。このお礼はいつかきっとするでちな!」
コヨーテはエンジンを軽く吹かすと、ギアを入れてオートバイを発進させた。
左手で親指を立ててハンドサインを出し一行から遠ざかっていく・・・
別れの間際、ジョフロイネコがバックミラーに消えていくスカーレットヘビにちらと目をやると
みんなが大きく手を振っている姿が見えた。
少し後ろ髪を引かれる思いはあったが、ジョフロイネコは後ろを振り返らなかった。
オオミユビトビネズミ「・・・へんな奴ら。自分たちから危険な場所に戻っていくなんて、甚だ理解できないね」
スカーレットヘビ「・・・ヘッヘッヘ、ちょっとカッコイイじゃん。俺は好きだね。ああいう連中。」
クロコンドル「さあ、私たちは彼女たちとは逆方向へ行くよ。時間がもうない、急がないと!」
集落のフレンズ達はコヨーテ達とは別の方向へ向かうのであった・・・