アライ
「アライさんはそろそろ行くのだ。
ジャパリまん、ごちそうさまだったのだ」
フェネック
「どこに?」
慌てて引き留める。
アライ
「そうだ、フェネックは知らないか?
実は誰かと一緒に桜を見に行こうとしていた記憶はあるのだ。
だけど、それが誰で、どこに向かってたのかまでは思い出せないのだ」
薄々そんな気はしてたけど、記憶の引き継ぎはされていないらしい。
アライ
「そこに向かっている途中でモノマネ芸人に吹っ飛ばされたのだ」
もう記憶の改竄は進んでいる・・・
フェネック
「もしかして・・・ココ?」
思い出すだろうか?
アライさんは辺りを見渡す。
アライ
「おーー! 確かに記憶の通りの場所なのだ!
さすがはフェネックなのだ!」
どうやら『誰か』までは思い出せなかったらしい。
だけど、それほどショックではなかった。
アライ
「あーー! 散っているのだ!
どうしてなのだ・・・」 orz
物事には必ず『終わり』が来る。
でも一方で『始まり』や『再開』もある・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そこに『例のセルリアン』が現れた。
突然のことに私は立ちすくんでしまう。
『覚悟』を決める余裕も無かった。
アライ
「フェネック! ここは任せて逃げるのだ!
フェネック
「!?」
私はアライさんにパートナーだった頃の記憶が残っているのかなんて、気にしてたのがバカらしくなった。
結構序盤から・・・いや再会した時からアライさんはアライさんだった。
だから言える。
フェネック
「冗談~ アライさんに付いてくよ~」
たとえ散るにしても、今度は一人で逝かせたりはしない。
アライ
「・・・分かったのだ。 でもどうすればいいのだ?」
フェネック
「・・・」
今度ばかりは策を用意するヒマなんて無かった・・・
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