ライブは、最後だからと気合が入っている様子も、悲壮感が漂っているようにも見えず、
大方の予想に反して普段通り進行していた。
いつもと違うのはディナーショーのようにテーブルと椅子が用意されていることくらいだ。
マーゲイ
「オープニング曲は初代PPPのカバー曲で『my graduation(SPEED)』でした。
続いては2代目PPPのカバー曲『春一番(キャンディーズ)』です!」
カバ
「選曲や原作のグループに何らかの意図を感じるような気がしますわね」
アライさん
「そうなのだ?」
フェネック
「・・・2代目PPPの解散コンサートでもコレを歌ったんだよ~」
アルパカ
「やっぱりアイドルを卒業しちゃうのかにぇ~」
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マーゲイ
「続いては今ライブのメインイベント!
こちらにご注目ください!」
マーゲイの差し出した手の先にはオーロラビジョンがあり、PPPの面々が手を振っているのが映った。
録画映像のようだ。
面々は思い思いに海に飛び込むと
縦横無尽に泳ぎ回り、生きた魚を手掴みしたり、海女さんのように潜水して貝を獲ったり、
マグロの一本釣りまで披露する。
観客「漁業アイドル!?」
タライやザルに入った新鮮な魚介類、そして超大物のマグロを前に
PPPたちが[すしざんまいポーズ]をキメたところでVTRは終わった。
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舞台上ではヒグママによるマグロ解体ショーが始まった。
ヒグマ
「なんで私が…」
リカオン
「ひゅーひゅー」
キンシコウ
「ほら笑って笑って~」 REC
切り分けられたマグロ、そして先ほどVTRの中に出てきた魚介類がPPPの手で各テーブルに配られる。
サーバル
「みんな生き生きしてるね」
かばん
「うん。 とてもこれで解散するグループ、とは思えないんだけど…」