紅茶を飲んで落ち着いた私は話し出した。
プリンセス
「前に『漢字の読み』のトリビアを教えてくれたわよね。 日曜日がどーのこーの…」
やっぱり『相談』は切り出しにくくて、別の話題を出した。
かばん
「ああ、『
ーですか?」
プリンセス
「そう、それ。 他にはないのかしら?」
生け花を
ーとか、ですか?
かばん
「まあ、僕が考えた訳じゃないですけどね」
プリンセス
「謙遜しないでよ。 あなたのおかげで『あのヘラジカ』までお勉強してるんでしょ?
どうやって教えてるの?」
かばん (*´∀`)
「やっぱり共通の話題を振ることですかね」
プリンセス
「-と言うと?」
ヘラジカ
「うーむ…」
かばん
「どうしました?」
『へらじか』
ヘラジカ
「どうも女々しくて弱々しい。 書く気になれん!」
『ヘラジカ』
かばん
「これならどうですか?」
ヘラジカ
「・・・」
『箆鹿」
ヘラジカ
「おお、強そうな字だなぁ。 これならば...」
プリンセス
「へ~ そんなことが…」
『強』
ヘラジカ
「強そうな字だなぁ」
かばん
「そう、文字通り『つよい』って読むんです」
『勉強』
ヘラジカ
「さっきの字が使われてるな」
かばん
「べんきょう、と読みます。
今やっていることも形には見えませんが、強くなる1つの方法なんです」
ヘラジカ
「なるほど。 私も お前のような『強さ』を得られるのだな? 悪くはないぞ」
かばん
「強面(こわもて)でしたね」
ヘラジカ
「目力もあるよな」
かばん
「あと『強か(したたか)』ですね」
ヘラジカ
「そうか、私の目に狂いは無かったな」
かばん
「無理強い(むりじい)や、強引(ごういん)はダメですよ」
ヘラジカ
「そうか。 強いだけでもダメなことがあるんだな…
確かに、意に反して何かをやらせても伸びないだろうからなぁ。
その点、我が軍は安泰だ」
かばん
「ヘラジカさんは今度、ライオンさんに『はたしじょー』を書くそうです」
プリンセス
「変われば変わるものねw」
かばん
「どうです? 参考になりましたか?」
プリンセス
「え? え?」
かばん
「物事の教え方と、どうすれば付いてきてくれるか、を相談しにきたんじゃ…?
これが正解、というものは無いんですけどね」
プリンセス
「どうして?」
かばん
「・・・」
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