フレンズたちの楽しいお料理教室
シロナガスクジラ「ごーやちゃんぷるをみんなで作りましょ~!」
一同「おー!」
はかせ「ヒト以外にも料理ができるフレンズがいるなんて初耳なのです!」
助手「これは期待できますね…」
シロナガスクジラ
「ではハブさん。 沖縄に飛んで畑を借り、ゴーヤの種を蒔いてください。
ヒグマさんは北海道で大豆の栽培。 ドルカは伯方で塩→にがりを。
ダチョウさんは卵を用意してください」
ダチョウ「はーい、卵ですね。卵、卵… 卵…?」
その日を最後にダチョウさんはどこかへ行ってしまった
シロナガスクジラ達の元から逃げ出した私が、
アテもなくフラフラと歩いていると、
ジャガー
「どうした。 しょぼくれた顔して。
おでんでも食べて行きなよ」
ジャガーが声を掛けてきてくれた。
ダチョウ
「ありがとう」
私は椅子に腰を下ろした。
出汁の良い匂いがする。
その匂いに釣られて具材の入った鍋を見た私は、顔が引きつった。
ぐらぐらと沸騰しているのだ。
ダチョウ
「ジャガー? 火が強すぎるんじゃないかしら?」
ジャガーは私の忠告には答えず、
「このタマゴなんか味が染みてていいんじゃないか?」
ーと、さいばしでタマゴを摘まむと近付けてくる。
ダチョウ
「自分で食べれるから、皿に置いてちょうだい?」
ジャガーは、それにも答えず、笑顔のまま
「ほら、あーん」
なおもタマゴを目の前に突き付けてくる。
思わず後ずさろうとすると、さっきまで屋台を曵いていたシマナメが、
いつの間にか背後に回り、私を羽交い締めにする。
ダチョウ
「いろんな意味で いやぁぁぁぁ!!」
熱々タマゴは必死に顔を背けた私の頬をすり抜け、
背後のシマナメに押し付けられた。
シマナメ「❗」
私は一瞬 緩んだ拘束を振りほどき、ジャガーたちの元から逃げた。
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アテもなくフラフラと歩いていると、
ギンギツネ
「どうしたの? しょぼくれた顔して。
温泉にでも入って行きなさいよ」
ギンギツネが声を掛けてきてくれた。
お言葉に甘えてお風呂場に行くと・・・
なぜかシロサイ・オオアルマジロ・パンカメが出迎えてくれた 待ち構えていた。
キタキツネ
「準備できたよ」
片隅には盛塩のように雪が積まれ、変な形をした椅子?が用意されている。
お湯からは尋常じゃない量の湯気が、もうもうと立ち上っていた。
カピバラ
「熱湯風呂を用意しておいたよよよ…」
ダチョウ
「なんで、なんでこんなことに・・・?」
キタキツネ
「げぇむだからだよ」
ダチョウ
「そこまで体を張らなきゃいけないこと!?」
ギンギツネ
「ちゃんと肩まで浸かって30まで数えなさいね」
ダチョウ
「鬼!?」
そんな会話に気を取られていると、
いつの間にか背後に回り込んでいた3人組が、
パンカメ
「押すでござる」
オオアルマジロ
「押しちゃうですよー」
シロサイ
「押しなサーイ」
ーと言いながら浴槽に向かって私の背中をグイグイ押す。
ダチョウ
「いやあぁぁぁぁ!」
ザバーーーーーッ!あづーーーーー!!
ダチョウ「何をするんですか貴方達ー!」
カピバラ「良いお湯加減だったよよよ・・・」
ダチョウ「熱すぎです!こんな熱いお湯になんか入っていられません!」
パンカメ「なんと。入らないのであれば拙者が代わりに入らせてもらうでござる」
シロサイ「いやいや、私が入らせていただきますわ!」
ダチョウ「え?」
キタキツネ「ならボクが入るよ」
カピバラ「みんなずるいよよよ・・・お風呂と言えばカピバラだよよよ・・・」
オオアルマジロ「私がはいっちゃうですよー!」
ジャガー「おふろ!」
ダチョウ「・・・・」
ダチョウ「そ、それじゃ私が…」
一同「どうぞどうぞ。」
ダチョウ「コラーーーーーッ!!」