シロナガスクジラ達の元から逃げ出した私が、
アテもなくフラフラと歩いていると、
ジャガー
「どうした。 しょぼくれた顔して。
おでんでも食べて行きなよ」
ジャガーが声を掛けてきてくれた。
ダチョウ
「ありがとう」
私は椅子に腰を下ろした。
出汁の良い匂いがする。
その匂いに釣られて具材の入った鍋を見た私は、顔が引きつった。
ぐらぐらと沸騰しているのだ。
ダチョウ
「ジャガー? 火が強すぎるんじゃないかしら?」
ジャガーは私の忠告には答えず、
「このタマゴなんか味が染みてていいんじゃないか?」
ーと、さいばしでタマゴを摘まむと近付けてくる。
ダチョウ
「自分で食べれるから、皿に置いてちょうだい?」
ジャガーは、それにも答えず、笑顔のまま
「ほら、あーん」
なおもタマゴを目の前に突き付けてくる。
思わず後ずさろうとすると、さっきまで屋台を曵いていたシマナメが、
いつの間にか背後に回り、私を羽交い締めにする。
ダチョウ
「いろんな意味で いやぁぁぁぁ!!」
通報 ...