前回>> 687
ライオン「うぉぉ!!!」
ヘラジカ「おりゃぁぁ!!!」
二人はセリルアンに突っ込む
セリルアンは大きな触手を伸ばし、二人をたたきつけようと振るう
二人はそれを掴み、がっしりと固定した。
ヘラジカ「ぐ!お前たちは先に逃げてろ!ここは私たちがぁ!!」
ライオン「ちょっとヤバい……このままじゃ……!!うぉぉぉ!!」
苦しそうに掴んでいる中、ライオンヘラジカ以外のフレンズは誰一人逃げようとしない。
ライオン「く……クソっ!!!」
二人は隣の建物に叩き飛ばされ、大きなくぼみに埋め込んでる。
シロサイ「ら!ライオンさん!ヘラジカさん!!」
オルマー「こうなったら私たちが……!」
二人が再起不能になったため、その他のフレンズたちがセルリアンに挑もうと走り出す。
ツキノワグマ「ぐっ!!なんなんだ!こいつ!」
ツキノワグマはセルリアンの触手攻撃をとっさに武器で攻撃を防ぐも、押されてしまう。
するとそのとき、セルリアンの触手が切れた。
パンサー「大丈夫でござるか!?ってうわわわ!!」
パンサーは透明化し、セルリアンの触手を切るものの、足を掴まれ、そのまま地面に叩きつけられた。
オーロックス「く……!!うぉぉ!!!」
セルリアンはまたもや触手で攻撃を仕掛ける。
オーロックスはそれを武器ではじきかえすが、次々と攻撃が繰り出される。
オリックス「危ない!!」
二人は互いに攻撃を避けあいながら、セルリアンに手も足も出せずにいた。
オーロックス「私たちが…!!ライオンさんのヘラジカさんの分まで!」
しかし、次の瞬間、攻撃を弾いていた武器が吹き飛んだ。
オリックス「くそっ…!!!」
それも二人とも、二人は手でガードしようと構えた。
そして、目をつぶった。
ジャキン!!!!
斬撃音が聞こえる。
そっと目を開けると、縦に直線。
セルリアンに刻まれた。
本当に一瞬だった。
???「なんだ?私がいないうちにおいしくなってるじゃん」
???「なんで今までいなかったんだよ!そして呼んだら来るんだよ!」
???「そうだぞ!心配してたんだぞ!」
真っ二つにセルリアンは切れ、倒れた。
その先に何者かが立っている。
コノハ「ほほぅ……やっぱりいるのではありませんか」
サーバル「え?何が?」
コノハ「そこにいるのです。えっと……名前は……」
何者かは刀をしまうような仕草をし、煙立ち込める奥で私たちを見つめている。
キングズ「私たちはキングズ。妖精とフレンズの融合体だ」
コノハ「そうそうキングズ……そんな名前だったのですか?」
ミミ「いいえ違うのです。どうやらナーチャとライオン、ヘラジカが融合した状態の名前らしいのです。博士」
コノハ「そんなことかと思ってたのです」
キングズ「あらら?天秤の方がなぜここに?」
コノハ「やはり知っていたのですか」
キングズ「当たり前だ。私は伊達に妖精やってるわけじゃないんでね」
キングズ「天秤ってなんだ?」
キングズ「黙っとけ」
キングズは一人で自問自答を繰り返す。
非常に不気味だ。
キングズ「それより、ほら、お前のいう試練をクリアしてやったぞ」
コノハは小さく笑い。
コノハ「後ろ、なのです」
キングズは後ろを振り向く、一軒家程度のセルリアンがこちらを睨んでる。
キングズ「おい!どんだけ鈍感なんだよ私たち!」
キングズ「とりあえず行くぞ」
セルリアンは大量の触手をこちらに向けた。
キングズはサムライが刀を抜くように構え、目をつぶった。
勢いよく目を開けると、刀を抜き斜め上へ振った。
一撃だ。
セルリアンは真っ二つに切れ、弾け飛ぶ。
ツキノワグマ「アレが……私を助けた姿……?」
サーバル「すっごーい!!」
アライグマ「結構やるのだ……」
コノハ「なかなかなものなのです」
キングズは振り返る
コノハ「やはり、いい戦力なりそうなのです」
キングズは不機嫌そうにしていた。
コノハ「先程の質問に答えてやるのです。この世界がピンチなのです。それを助けに来たのです」
コノハをフレンズたちは見つめる。
キングズ「そんなことはどうでもいいんだよ!」
キングズ「いや、私はどうでもよくなかったな。結構興味深い」
キングズ「どうでもいいって言ったらどうでもいいの!!」
サーバル「ちょっと……変わった子だね……」
キングズ「コノハ!さっきから聞いていれば上から目線で!」
コノハ「……だからなんなのですか?」
キングズ「お前はそれにふさわしい強さなのか?私たちはそう聞いているんだ」
コノハ「……そうそう登場して…野蛮なことばかり考えているのですね。だからどうしろと?」
キングズ「お前に、決闘を申し込む!!」
キングズ「は?」
私とアライグマは驚いた。
アライグマ「や!やめたほうがいいのだ!いくら強さに自信があっても!そういうことはよくないのだ!」
サーバル「そうだよ!喧嘩はよくないよ!」
キングズ「喧嘩を売ったのはお前だろ?」
サーバル「ほらぁ!!博士も口が悪すぎたんだよ!!」
コノハ「知ったことじゃないのです。で?決闘をがなんなのですか?」
キングズ「テメェは日本語も理解できねぇのか?」
コノハは笑う。
静まり返ったその場で
コノハ「いいのです。野蛮なフレンズらしい考えで感動したのです」
サーバル「ええ!!??」
キングズは構える。
キングズ「なら……」
コノハ「しかし!」
キングズはピクリと驚き、視線を鋭く向ける。
コノハ「そっちが融合したのなら、我々もその手を使わせてもらうのです。助手」
ミミ「ええ、わかったのです。博士」
コノハとミミは隣同士に並び、堂々と立つ。
コノハ「本来、我々の能力は一人一つじゃない……」
ミミ「二人一つの力なのです」
二人は杖を前に出し、杖を横に、二本の先をつけた。
コノハは持ち手の尖った方を上、平たい方を下に。
ミミは持ち手の尖った方を下、平たい方を上に
コノハ「神々の力を借りて、我々の想いと」
ミミ「貴様らの罪を天秤にかけよ」
二人の周りを強い風が包む
キングズ「クソ!お前らが余計なことをしたせいで……!」
風はどんどん強くなり、やがて、小石程度なら簡単に吹き飛ぶ強さになっていた。
コノハ&ミミ「我々は天使!小さき天使なり!」
晴天なのに雷が落ちる。
強い衝撃と思うに一人の人が現れた。
キングズ「あ……やっべ……」
エンジェル「我々の名は【プチ・エンジェル】。さぁ、決闘を始めるのです」
サーバル「一人になっちゃった……初めて見た……」
アライグマ「あっちの刀の人も一人になっちゃった人なのだ……サーバル……」
サーバル「え!?そうなの!?」
アライグマ「……博士!助手!やめたほうがいいのだ!話し合いでなんとかするべきなのだ!」
だが、そんな想い届くはずがない。
エンジェル「安心するのです。アライグマ。ゲンコツ一発食らわせるだけなのです」
キングズ「……そんな姿になっても無駄だぞ!」
エンジェル「まぁ、無駄になるといいですね」
二人の目線に火花が散る。
睨み合う二人、それを見ているフレンズたち。
サーバルとアライグマはなんとか状況を読み込んでいるが、それ以外のフレンズたちは何一つわかってない。
ツキノワグマ(私たちを罵倒したことに怒ってくれているのは嬉しい……)
オーロックス(けど……)
へいげん御一行(なにこの状況……)
第32話へ続く……
次回ー〈飛ぶ〉ー