【未来のぼうし】
[4話] ~Aパート-1~
どうしてもギャグが差し挟まれ、シリアス感が薄れがちだが、事態は深刻だ。
食い
「証拠と言っては何やが・・・
そうやな>> 440に作者の書き込みがあるな。 >> 471にも。 あと>> 503」
ミライ「そんなアホな…」
私はスマホを取り出し、NEOにアクセスする。
ミライ「・・・ホンマや! でも、一体どうやって作者と…?」
食い倒れリアンが1台のスマホを掲げる。
食い
「コレや。 いわゆる初期装備ってところやな。
セルリアンとして目覚めてすぐ、コイツにメールが入った。
ヤツは『名無しのフレンズ』と名乗った。 ん? 今思うと おかしいな。 ・・・まあ、ええか。
アイコンは『ぼうし』やて言うてたな。
ヤツは、【NEOの文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ)】いうところにSSを投稿してるから、
セルリアン役を演じて欲しいと言ってきた。
それとは別にDMで軽いプロットに関してレクチャーも してもろた。
この頃とは随分 話も変わってきてもうてるけどな。
なんにしても面白そうやから協力することにしたんや」
そういうことなら食い倒れリアンが、いろんなことを見透かしていることの辻褄も合う。
食い「あとは『未来のぼうし』いうのを拾うたからタイトルにした、とも言うてたな」
ミライ「未来のぼうし…?」
食い「その意味はオレにも よう分からん。 後で効いてくるん違うか?」
ミライ「・・・」
食い
「つまり、この作品は オレたち『のけもの』を主役にした『のけものがたり』やったんや。
理解出来たか? ミナライはん」
ミライ「試験解放区特殊動物飼育員の菜々ちゃんみたいに呼ばないで下さい。 私はミライです!」
食い「スマンな。 噛んでもうたわ」
ミライ「いえ。 絶対わざと、です」
食い「かみまみた!」
ミライ「わざとじゃない!?」
食い「神は居た!」
確かに神秘体験だ。
・・・・・・・・・・・・
ちょいちょい…
かばんちゃんに袖を引っ張られた。
かばん「あの… この作品の作者ってミライさんじゃなかったんですか?」
目から鱗が落ちた。
そうだ! 忘れてたけど、私もラノベ作家だったのだ。
私がコレを書く神様であっても不思議じゃない。
それなら・・・
この逆境を覆すためにスマホでNEOにアクセスし、修正を試みる…
ミラ・かば・サバ・食い・作者「「「「「・・・」」」」」
(ちょ… 作者さん、しれっと混ざんなし…)
ーが、ソース表示画面しか出ない。 修正・削除画面にならないのだ。
そう言えば、さっき「作者の書き込み」を確認した時もそうだった…
つまり私=作者じゃない…?
よく考えたら、私は食い倒れリアンと連絡なんて取ってないし、プロットも思い付いてないのだった。
だったら・・・ 私は何者なのだ!?
・・・・・・・・・・・・