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非現実で非常識 第3話
(推定OP・溝ノ口太陽族)
サンドスターが去った。
まずい…妖精の存在を知られて痛い目を見てきたやつは腐るほどいるのは分かってる。
《妖精で遊ぼう!》だったか…そんな漫画に記されたものもいる。
(調べるなよ。フリじゃねぇからな)
ライオンがこっちを見ている。
逃げないと、
ライオン「うおぉーー!!時間がない!!急げ!」
何に時間がないのか分からんが、なんとかなりそう。
ヘラジカ「おい!ライオン!みんなで行かないとダメだろ!オーロックスがまだトイレだぞ!」
ライオン「バカ!そう言うことを外で言うな!」
私「ぷっ……クックック……」
ライオン「あ!お前笑ったな!」
ヤバイ……逃げないと……
私は翼を広げ逃げの体制をとり、逃げた。
ヘラジカ「おい!なんか逃げたぞ!」
ライオン「確かさっきかばんたちがなんか話してたような……そして追った方がいいこの空気!」
《サンドスター「欲を喰らう妖精」》
ライオン(欲……?喰らうと言うことはこのことは約束されてたこと?結構前から変なモヤモヤみたいなのは見えてたし…もし奴それで、奴が居なくなったら……た……宝くじが!!)
結構前から見えてたんだー……
て、なんでだよ!なんで崖っぷちなのに希望があんだよ!!
まぁいい、この速度なら逃げられ……
・
やはり私と言う妖精には学習が必要なようだ。
悪魔の獣を舐めきった私が。
ライオン「……ねぇ……」
縄で身動きが取れなくなった私にライオンが問いかける。
家の中の和室。
普段使われないのか綺麗なまま、
ライオン「君って一体なんなんだ?私たちに関係がなかったら話すけど、家の前でなんか騒いでたし……」
明かすか明かさないか……
明かすに掛けた。
ナーチャ「わ…私の名はナーチャ…雌の妖精族で……」
ライオン「欲を喰らう妖精ってやっぱり君のこと?」
おのれサンドスター、死んだら来世まで呪ってやる……
ナーチャ「あ…ああ、そうだ……」
ライオン「だったらさ!このことって君が仕組んだこと!?」
ここは素直に……
ナーチャ「そ…そうだ!」
ライオン「それなら恩返しさせてくれ!私たち本当にお金に困っていて……しばらく私たちの欲ってやつをあげるから!」
こいつ……!私を利用しようと……!
やはりこの街はダメだ……
別の街だったら妖精なんか見たらすぐに逃げるのに……
連続で起きてる《怪事件》!
大半がこいつのせいだ……
未解決のまま数年が過ぎて、もう皆もそう言うことに対して耐性がついてる。
しかしこのフレンズ…いや…分からん。
様子を見るか。
ナーチャ「ほ…本当か!?ああ、なんと素晴らしきフレンズなのだ……」
ライオン「いやぁ…そう言われるとぉ……///」
ん?宝くじはどうなったかって?
ヘラジカたちが取りに行ったそうだ。
ヘラジカ「おーい!!ライオン!本当にもらっちゃったぞ!お金が重い!!」
ライオン「あー、めんごめんごナーチャ、ちょっと待っててね」
え、放置するの?
縄解いてよ。
ナーチャ、ライオン邸にて寄生生活を始める。
第4話へ続く……