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文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 178

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亡き人 2018/06/15 (金) 23:13:04

前回>> 176

未確認なスーパーヒーロー 第5話
〈気持ち〉

(推定OP・Great Days)

警察のサイレンが鳴る。
あの後、俺は無事着地し、警察と消防車を呼んだ。

警察官1「ツ……ツチノコさん…派手にやりましたねぇ……」

俺はそいつに例のアタッシュケースを渡した。

ツチノコ「そん中にはセルリアンが入ってる。せいぜい焼くなり煮るなりしな」

警察官2「ご苦労様……と…言いたいが…これは…」

ツチノコ「たまたま通りかかっただけ、セルリアンには思い入れがあってな」

警察官2「いや…それはわかってるが…流石にゴーストタウンとはいえ、裏町の一部だ。派手にやらないで欲しいのだが……」

ツチノコ「……わかってる……わかった…」

警察官2「それに、お前はスナネコの監視だけで十分だ。その義手はこんなもののためにつけたんじゃない。とにかく今日は帰れ、いいな?」

俺は返事をせず頷く、
体の方向を家の方向に変え、動き出す。

……いくら、手を出せないとはいえ、これはないだろ……
市民の味方が聞いて呆れる。
そう、これが今の警察。
ただのガラクタ。

この職場ほんと嫌。
ろくな奴なんて……

???「ツチノコー!待ってくれ!」

ツチノコ「ん?あー……」

聞き覚えのある声は、やはり知り合いだった。
彼の名はジド、科学者で親友だ。
そしてこの義手を作った本人。

ツチノコ「ジド、どうした?」

ジド「義手と義足の調子はどうだい?なんか壊れたところとかは?」

ツチノコ「特に……何もない……」

ジド「ん?ははーん……さてはさっき先輩に怒られて少し落ち込んでるだろう?もしくは怒ってるか」

ツチノコ「……チッ…なんでわかんだよ」

ジド「わかるさ、あの先輩だ。裏町の住人を恐れまくってるww。ほんと間抜けだよねww」

ああ、そうさ、こいつが俺の中で一番ろくな奴。
ハンターもいるが、さほど話はしないし、関係を持ってない。
つまり、こいつが一番。
こいつが勇逸俺の言うことを理解してくれる。

ジド「ねぇ、スナネコちゃんの様子はどう?元気?」

ツチノコ「……ああ……元気……」

ジドは息を詰まらせ。

ジド「ごめんね…ツチノコ、僕も頑張って薬を作るから……」

ツチノコ「ハッ…何を気遣ってんだ?」

プルルルルルルル

ジド「あ……先輩だ…ごめん、先帰るわ、お疲れ様ー」

俺はジドの方を見てニコリと笑った。
ああ、友と話した後はなんと気持ちがいい。
まぁ、実際は、友は彼一人だけなんだけどな。

ん?じゃあスナネコはなんだって?
さぁな、知らねぇよ。

第6話へ続く……

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