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未確認なスーパーヒーロー 第5話
〈気持ち〉
(推定OP・Great Days)
警察のサイレンが鳴る。
あの後、俺は無事着地し、警察と消防車を呼んだ。
警察官1「ツ……ツチノコさん…派手にやりましたねぇ……」
俺はそいつに例のアタッシュケースを渡した。
ツチノコ「そん中にはセルリアンが入ってる。せいぜい焼くなり煮るなりしな」
警察官2「ご苦労様……と…言いたいが…これは…」
ツチノコ「たまたま通りかかっただけ、セルリアンには思い入れがあってな」
警察官2「いや…それはわかってるが…流石にゴーストタウンとはいえ、裏町の一部だ。派手にやらないで欲しいのだが……」
ツチノコ「……わかってる……わかった…」
警察官2「それに、お前はスナネコの監視だけで十分だ。その義手はこんなもののためにつけたんじゃない。とにかく今日は帰れ、いいな?」
俺は返事をせず頷く、
体の方向を家の方向に変え、動き出す。
……いくら、手を出せないとはいえ、これはないだろ……
市民の味方が聞いて呆れる。
そう、これが今の警察。
ただのガラクタ。
この職場ほんと嫌。
ろくな奴なんて……
???「ツチノコー!待ってくれ!」
ツチノコ「ん?あー……」
聞き覚えのある声は、やはり知り合いだった。
彼の名はジド、科学者で親友だ。
そしてこの義手を作った本人。
ツチノコ「ジド、どうした?」
ジド「義手と義足の調子はどうだい?なんか壊れたところとかは?」
ツチノコ「特に……何もない……」
ジド「ん?ははーん……さてはさっき先輩に怒られて少し落ち込んでるだろう?もしくは怒ってるか」
ツチノコ「……チッ…なんでわかんだよ」
ジド「わかるさ、あの先輩だ。裏町の住人を恐れまくってるww。ほんと間抜けだよねww」
ああ、そうさ、こいつが俺の中で一番ろくな奴。
ハンターもいるが、さほど話はしないし、関係を持ってない。
つまり、こいつが一番。
こいつが勇逸俺の言うことを理解してくれる。
ジド「ねぇ、スナネコちゃんの様子はどう?元気?」
ツチノコ「……ああ……元気……」
ジドは息を詰まらせ。
ジド「ごめんね…ツチノコ、僕も頑張って薬を作るから……」
ツチノコ「ハッ…何を気遣ってんだ?」
プルルルルルルル
ジド「あ……先輩だ…ごめん、先帰るわ、お疲れ様ー」
俺はジドの方を見てニコリと笑った。
ああ、友と話した後はなんと気持ちがいい。
まぁ、実際は、友は彼一人だけなんだけどな。
ん?じゃあスナネコはなんだって?
さぁな、知らねぇよ。
第6話へ続く……
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