助手「今日は雨が降りそうですね、博士の様子を見に行くとしますか」
動かなくなった工場はすっかり廃墟の様になっている、工場の中に博士とラッキービーストが居ました
助手「博士、ここに居ましたか」
博士「……助手ですか、少し考え事をしていたのです」
助手「何を考えていたのです?」
博士「……私はこの工場が止まるまで食糧が無くなるかもしれないと考えた事も無かったのです」
助手「それは私もです、食糧はラッキービーストが持ってきてくれる、それが当然だと思っていました」
博士「私はここに来る度に思うのです
……いつかこの島の設備がすべて止まってしまうかもしれない、その時までに我々は自分達だけで生きる術を学ばなければいけないと」
助手「他のフレンズは能天気なのが多いですからね、我々がしっかりしないとなのです」
博士「そうですね……我々はこの島のオサ
なのですから」
助手「さあ、そろそろ戻りましょう、雨が降りだしそうですよ」
博士「今日は雨が降りそうだからここに来たのです」
助手「どういう事です?」
博士「すっかり荒れ果て普段は静寂しか無いこの工場も雨の日は賑わうのです、それが好きなのですよ」
助手「工場が賑わう?」
……ポツポツ
博士「……降りだしましたね、聞いていれば分かるのです」
……ピチョン
……タン……タタン
……ポタポタ……カン……カン
穴だらけになった屋根から雫が設備を打ちつける
その音が洪水の様に工場を満たしていった
助手「……ああ、確かに賑やかですね」
博士「農園の手入れをしているラッキービーストも雨の日はよく工場内で設備を見上げているのです、賑やかだった当時を思い出すのですかね……」
「……」
助手「これからもよろしくお願いしますですよ、博士」
博士「……急にあらたまって気持ちが悪いのです、助手」
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