けものフレンズBBS NEO

リカボス?ss / 114

118 コメント
views
89 フォロー
114
さかい 2018/03/26 (月) 08:56:48 修正

「博士が居ませんね、またあそこでしょうか」

この島には今はもう稼働していないじゃぱりまん工場があるのです

我々がこの島に来てしばらくたったある日のこと

工場〜

助手「これはどうした事でしょうか、博士」
博士「おそらくどこかが故障しているのだと思いますが……」

助手「……故障、直るのでしょうか?」
博士「調べてみないと分からないのです」

……

助手「おや?あそこにラッキービーストが居ますね」

ラッキービースト「ピピピピコンピコン」

博士「これは……通信している?」
助手「通信、いったい何処に?」

博士「修理の依頼かもしれませんね、……少し様子を見てみましょう」

結局、工場は復旧する事無くラッキービーストも通信を諦めたようでした

博士「……復旧は無理なようですね」

助手「複雑すぎて我々には手に負えないのです、ラッキービーストも通信を止めてしまいました……」

ラッキービースト「……」ピョンピョン

博士「……お前、どうしたのですか?」

助手「何処かに向かうようですね、ついていってみましょうか」

ラッキービーストが向かった先には農園があった、工場が止まってからも手入れがされていたようで野菜や果実が実っていた

博士「ここはお前が手入れしていたのですか?」

こちらを見上げるラッキービースト

助手「博士、この農園だけでも残せないでしょうか?」

博士「そうですね、図書館で育成の方法を調べましょう
それまでもうしばらく手入れをお願いできますか、ラッキービースト」

ラッキービーストは頷くとピョンと跳び跳ねた、喜んでいるように見えました

そして図書館で育成の方法を調べ、ラッキービーストと協力して手入れを続ける事でようやく農園の食物が安定して収穫出来るようになったのです

助手「農園の収穫が安定しましたね、博士」

博士「そうですね、助手
これで他のじゃぱりまん工場が止まっても食糧を確保出来るのです」

助手「しかしこの島のフレンズ全員に行き渡る程の収穫があるでしょうか?」

博士「今は他の工場でもじゃぱりまんの生産が続いているのでそこまで心配する事は無いのです
しかし食糧を加工して保存する方法は調べておくと良いかもしれませんね」

図書館で保存食の研究を始め……そして料理というものを知り、博士と作ろうと試しましたが火を手に入れる術が分からずに挫折したりしてましたね

図書館で調べものをしていると、たまにフレンズがやって来て知りたい事があると言うので調べて教えてやりました
いつしか我々はこの島のオサを名乗るようになっていました

通報 ...
  • 115
    さかい 2018/03/26 (月) 09:05:18 修正 >> 114

    助手「今日は雨が降りそうですね、博士の様子を見に行くとしますか」

    動かなくなった工場はすっかり廃墟の様になっている、工場の中に博士とラッキービーストが居ました

    助手「博士、ここに居ましたか」

    博士「……助手ですか、少し考え事をしていたのです」
    助手「何を考えていたのです?」

    博士「……私はこの工場が止まるまで食糧が無くなるかもしれないと考えた事も無かったのです」

    助手「それは私もです、食糧はラッキービーストが持ってきてくれる、それが当然だと思っていました」

    博士「私はここに来る度に思うのです
    ……いつかこの島の設備がすべて止まってしまうかもしれない、その時までに我々は自分達だけで生きる術を学ばなければいけないと」

    助手「他のフレンズは能天気なのが多いですからね、我々がしっかりしないとなのです」

    博士「そうですね……我々はこの島のオサ
    なのですから」

    助手「さあ、そろそろ戻りましょう、雨が降りだしそうですよ」

    博士「今日は雨が降りそうだからここに来たのです」
    助手「どういう事です?」

    博士「すっかり荒れ果て普段は静寂しか無いこの工場も雨の日は賑わうのです、それが好きなのですよ」

    助手「工場が賑わう?」

    ……ポツポツ

    博士「……降りだしましたね、聞いていれば分かるのです」

    ……ピチョン
    ……タン……タタン
    ……ポタポタ……カン……カン

    穴だらけになった屋根から雫が設備を打ちつける
    その音が洪水の様に工場を満たしていった

    助手「……ああ、確かに賑やかですね」

    博士「農園の手入れをしているラッキービーストも雨の日はよく工場内で設備を見上げているのです、賑やかだった当時を思い出すのですかね……」

    「……」

    助手「これからもよろしくお願いしますですよ、博士」

    博士「……急にあらたまって気持ちが悪いのです、助手」