けものフレンズBBS NEO

小説リレー(一応完結) / 57

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名無しのフレンズ 2018/01/22 (月) 20:31:02 修正 cd330@b147d

ヒグマが倒れる。
キンシコウが駆け寄る。
クロが吠える。
だがしかし、目の前の暗闇から反応は無い。
キンシコウ「大丈夫で…」
ヒグマ「気にするな!土手っ腹に穴が空いただけ…ぐっ」
後ろでヒグマが膝をつく気配を感じながら、クロは煮え滾る怒りを抑えて目の前の敵に集中した。彼女たちを、次の襲撃から守るべく。
だからこそ、彼女は気付いた。
クロ「…ガッ…ラ…!」
キンシコウ「…!?」
遅れて、キンシコウもその事実を直面する。
まず見えたのは、かばんに似た何者かの姿。

その後ろから、今度はサーバルに似た何者かが。

更に後ろから、ジャガーに似た何者かが。
次々と、フレンズに似た何者かの姿達が。

キンシコウ「う、そ…」
ヒグマを一撃で瀕死に追い込み、クロすら反応しきれない速さで動く襲撃者。
それが、計10体出て来たのだ。
ゆえに、ヒグマの判断は死にかけて尚迅速だった。
ヒグマ「クロ…信号だ」
クロ「!…ガァッ!!」
平時より細く赤い光線。クロの尻尾から放たれたそれは、空を穿ち天高く輝く。
ハンター本部と島の長達への緊急連絡だ。
ヒグマ(ハンターを容易く殺しかねない怪物…それが10匹。さいきょー過ぎるだろ、パークの危機にも程がある…!)
この光線を見た瞬間、ハンターの大将であるヤタガラスは事態の把握に動くだろう。救助が、自分はともかく他の2人がやられるまでに間に合って欲しいが…
その瞬間だった。

???「たァーッ!」
一際大きい掛け声と共に、襲撃者へ飛びかかる影。不意を突かれ、さしもの敵も組み伏せられる。
月明かりに照らされ、乱入者の顔が見えた。
タイガーマスク「たァーッ!!(助けに来たぞ!)」
キンシコウ「あなたは…!」
???「デビルビィームっ!!」
畳み掛けるように、上空から降り注ぐ熱光線。それに表皮を焼かれ、敵達は思わず後退した。
デビルマン「守ルマーン!」
キャシャーン「キャシャーンもやるっ!」
いつもの3人組の参戦により、戦況は拮抗した。どうやら、先程の合図を目にして一目散に駆けつけて来たらしい。
クロ「グルル…」
タイガーマスク「たァーッ(身体は大丈夫なのか?)」
クロ「ガルラァ!」
キャシャーン「じゃあ、一緒に征くかァーッ!!」
昭和のヒーロー達と、平成の怪獣の共闘。敵は感情の無い無機質な目で、その様子を見つめてくるのみだった。

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