名無しのフレンズ
2018/01/22 (月) 18:32:55
cd330@d8b86
瞬間、襲い来る殺気。次いで、風圧。
ヒグマの目に、叩き飛ばされるクロの姿が見えた。
ヒグマ「クロォオオオッ!」
あらん限りに吠え、死角から感じた殺気を頼りに無意識に熊手を振る。手応え、しかし僅かな物に過ぎない。
だが掠っただけの一撃は、思いの外効果を齎した。まぐれの一撃を警戒したのか、襲撃者は一旦距離を取ったのだ。
キンシコウ「大丈夫ですか、クロ!」
クロ「ガッ…グゥ」
どうやら硬い表皮が幸いして、大怪我は免れたようだった。しかし、その肌には薄く切り裂かれたような後。
もし、マトモに受けたら。
単に体当たりされた助手と違い、今クロがされたように柔い自分達が斬られたら。
ヒグマの背筋に冷たい物が迸った。
ヒグマ「リカオン、助手を抱えて退避しろ!私達がこの怪物を引き受ける!!」
リカオン「ッ…了解です!」
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