「これより、現時刻を以て”オペレーション・バビロン”を開始する。」
司令室の中で第3機動軍の司令官であるコバルトはそう告げた。
“オペレーション・バビロン”、それはメソポタミア地方の古代都市の名前、”バビロン”の名前を冠している。
これは、1ヶ月前に起きた”古代都市”に関連する1件…通称、”DDD(トリプルディー)案件”を経て”未開領域の探索”と”超常的な現象及び生物の対処”という2つの目的に伴い正式に設立されたDiver'sと”古代都市”に場所的に近い第3機動軍、そしてリバティニアとの合同制圧作戦である。
国家内に"古代都市"という危険物を抱えてしまったファントムは、国家の安全を保証する為に制圧及び無力化作戦を行う事を決定していたが、近隣国家にも多大な影響を与える可能性も考えられた。
その為にリバティニア連合共和国に古代都市の解析による技術共有を約束することで協力を要請、これが孤立した国家...ファントムと友好国の初の共同作戦となった。
ザッザッザッ…
古代都市”に通じる洞窟入口付近…そこには現在ファントムとリバティニアが合同で設置した現地指揮所があった。そこにAPC(兵員輸送車)が3両止まり、そこから降りてきた24人の兵士達…1ヶ月という短いスパン(期間)ながらも選定され、増員されたDiver'sの隊員達だ。
ダイバー1「HQへこちらDiver'sポイントを更新した。」
オペレーター「HQよりDiver'sへ、ポイントの更新を確認しました。あそこにおられるのが友軍...リバティニアから派遣された部隊です。粗相のないようにお願いします。」
ダイバー1「了解している。彼らは我々の"友人"だからな。それに...我々の動きによっては外交で支障が出る可能性もあるしな...」
オペレーター1「理解が早くて助かります。リバティニアの派遣部隊とコミュニケーションを取ってください。」
ダイバー1「了解した。」