帝国では憲法により、世襲王制かつ絶対的長子相続制をとるものとしている。例外として何らかの形で断絶した場合は血筋の近い家系の年長者へと継承権が渡る。
建国当初はハプスブルク=アステシア家ことアステシア家が優先的に継承権を保有していたが、1990年にアステシア家のヴァイオレット・フォン・アステシアを皇帝とするヴァイオレット朝はごたごたにより倒れた。続くアステシア朝初代皇帝のディートリヒ・フォン・アステシアはアステシア家との決別を込めてアステシア=ノルド家を創始した。彼の死後は、妻エルベスティアか、間に設けた子であるジークヴァルト・フォン・アステシア=ノルドが皇帝に即位する予定であったがジークヴァルトは不慮の事故により15歳で死亡。エルベスティアも邸宅にて自殺しているのが確認された。更に2022年にディートリヒ帝が持病の悪化により崩御すると、血筋の近いアステシア本家の年長者へと継承権第一位が渡ることとなった。
ただ、継承権を得たヴァイオレットは高齢と持病が重なり即位しても先は長くないと見られていた。ヴァイオレットの子であるウルリッヒ4世は、妻でアステシア=アルヴィース家のペルタと既に交通事故により故人であった。更にアステシア家の近縁にあたるボニファティウス系は内戦期に帝国を離れ継承権を放棄したことで、結果的にウルリッヒ4世とペルタの長女サビーネ・パトリツィア・ルートヴィッヒ・フォン・アステシア、次女エリザベート・ローザリンデ・ペトロネラ・フォン・アステシアへと継承権が渡ることとなり、憲法にのっとりサビーネがモルトラヴィス2世として即位することになった。
現在の継承権順位は、第一位を現皇帝のサビーネが、第二位をエリザベートが保有している。第三位にはアルヴィース家のクヌート・ゼバスティアン・フォン・アステシア=アルヴィース、第四位にミヒャエル・クサーヴァー・エトガル・アウグスティーン・フォン・アステシア=アルヴィース、第五位にフレデリック・ユッテ・アングスティアス・アステシア=アルヴィース、第六位にユリアン・バルナバス・オイゲン・トラウゴット・アステシア=アルヴィース、第七位にリーゼロッテ・クリスティーナ・ヴァーレリー・フォン・アステシア=アルヴィースが連なる。三大君の一つであるイサベラ家はアステシア家との血縁関係が薄いため継承権を保有しない特殊な立ち位置にある。