冬雲(秋津洲連邦共和国)
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2024/11/30 (土) 00:57:58
南の果てで今何が 運河封鎖の意外な影響 (秋州日報)
多国籍軍によるパナマ運河封鎖は、決して他人事ではない。
リバティニア政府は29日、民間船舶の運河通行にはリバティニア海軍の審査が必要だと発表したが、これが新たな問題を生んでいる。通行許可が降りなかった大型のコンテナ船やタンカーが、湾外にて行き場を失っているのである。リバティニアの非友好国に船籍を置く船は運河を通過することができず、また、パナマ運河を利用する膨大な数の船舶にこの審査が間に合っていないとの指摘もある。このため、世界各国では一部の貿易が滞り、流通が停止する事態となっている。
門前払いを受けた大型船に残された太平洋への道は、我が国の南部に存在する国際海峡、マゼラン海峡の他に存在しないのである。パナマ運河の完成前は主にこの海峡が使われていたが、現在は南米を出発地または目的地とする航路以外での利用は少ない。
マゼラン海峡は最も狭い部分で幅わずか2km程であり、時折予測できない潮の流れが発生するなど航行が難しい地帯である。この海域にパナマックス級の大型船が殺到した場合、衝突や座礁など海難事故の発生確率が急激に上昇すると見られている。
海上警察庁は30日、臨時の記者会見にて、小型の巡視船および巡視艇複数隻を各管区から抽出し、海峡内外における海上交通整理と事故発生時の救助活動を任務とする臨時派遣隊を編成すると発表した。
平穏な生活を取り戻すための戦いでさえも、市民に大きな影響を与えているのである。
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