【ベルセルクフレンズ】20
「パークの危機なのだ!」
「それって前も言ってなかった?」
「今回も、アライさんの勘違いだ思うよ~。」
「フェネックぅ?」
「まあまあ、ここの土でも舐めて落ち着きなよ。」
じゃんぐるちほーの昼すぎ。
おたからを盗まれたアライグマは、アクシズシカにその犯人であるフレンズ?の聞き込みをしていた。
「ペロペロ…。―んにしても、触手の生えて空が飛べる白い毛皮のフレンズなんて聞いたことないよ。」
アクシズシカは土を舐めながら答える。
「ぬうう…。なんとしてでも捕まえないと、泥棒を野放しにしてはパークの危機なのだ!」
「ふぅん……。あっそうだ、フォッサならそのおたから泥棒のこと見てるかもしれないよ?」
「分かったのだ!ありがとうなのだ!」
アライグマはフォッサのもとへと走り出した。
「アライさん、そっちはさっき来た方向だよ~」
――――――――――――
フォッサ
「うーん、見てないなぁ~。」
フォッサにきいたが分からない
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キングコブラ
「キングコブラだ。なんだ、何か頼みごとか?」
「セルリアンの腕みたいなのが生えた白い毛皮の空飛ぶフレンズ見てないのだ?」
「腕じゃなくて触手だよ、アライさ~ん。」
「ふぅむ…そのフレンズがどうかしたのか?」
キングコブラがアライグマに訊ねた。
「おたから泥棒なのだ!」
「アライさん、あのおたから、もしかしたら元々はそのフレンズさんのだったんじゃないのかなー?」
「ははっ。またアライグマの勘違いか」
キングコブラが鼻で笑った。
「むうう!勘違いじゃないのだー!」
キングコブラにきいても分からない。
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ミナミコアリクイ
「な、なんだよー!あっちいってよー!」
ミナミコアリクイにはそもそも質問ができなかったので分からない。
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クジャク
「白い毛皮のフレンズ…。
私は見てませんね。」
クジャクに訊いても分からない。
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タスマニアデビル
「タスマニアデビルだゾ~!」
「セルリアンみたいな触手の生えた白い毛皮の空飛ぶ謎のフレンズ見てないのだ?」
「うーん…見てないなあ。」
タスマニアデビルにきいても分からない。
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オカピ
「オカピだぞ~!」
「触手の生えた白い毛皮の空飛ぶフレンズ見てないのだ?」
「うーん見てないなぁ。ごめんねー。」
オカピにきいても分からない。
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「一日中走り回ってヘトヘトなのだ……」
日も暮れてすっかり暗くなったじゃんぐるちほーの地面にアライグマが肘膝をつき、四つん這いに突っ伏した。
「当てずっぽうに走りすぎだよーアライさん。」
そう言うとフェネックは、丸一日動き回ってお腹がスカスカなアライグマにジャパリまんを渡した。
「いただきますなのだ、はむはむ……。」
腹ペコなアライグマはジャパリまんを口の中に詰め込み、リスのように頬を膨らませた。
「|ははく《はやく》|ほろほう《泥棒》|ほ《を》|ふは《捕》|はへはいほ《まえないと》、|はーふほ《パークの》|ひひはほは《危機なのだ》!」
「それだと何言ってるかわからないよ~。」
フェネックは笑いながら、ジャパリまんをほおばった。
やっぱりアラフェネパートは一服の清涼剤やな〜 (^ω^)