ライオンが かばんたちをスパイとして送り込んだのは、ヘラジカが勝ちにこだわっていると勘違いしていたから。
城で対峙した時、その過ちに気付かず わざと負けていたら、更にこじれていた可能性もあっただろう。
ーというものでした。
ライオンを「優秀な将」と見ていた僕にとってはメカラウロコでした。
そう言えば血の気の多い腕自慢たちも、いずれケガをさせそうでイヤだと言っています。
実際は、やり過ぎ(首がもげ)たらすぐに謝る優しい子たちだったわけですしね。
相手との競争(勝てばよかろう)というより自己鍛錬・自身向上の意味合いが強いものです。
礼儀を重んじる、敗者は勝者を称える、勝者は驕らない、道具を大切にする、など・・・
武「道」の精神・伝統が根付いているからなのかもしれません。
フレンズたちの「合戦」も言葉こそ野蛮な雰囲気を醸し出していますが、
ライオン軍が やりこめてマウントを取るようなことはしませんし、
ヘラジカ軍も(少しはヒネれ!と視聴者にツッコまれるくらいw)正々堂々と挑戦し続けます。
顕著なのがパンカメVSツキノワグマです。
一本取られたツキノワは「すっごーい!」と素直にリスペクトし、敗れていきます。
そして慢心して残心を怠ったパンカメは自滅してしまいます。
とても教訓的なエピソードだと思います。
ライオンの解説に前者の話が出てきます。
もちろん一般の人にとって馴染みのあるのは後者の意味でしょう。
なので、たつき監督はこれを組み合わせた構成でストーリーを作り上げます。
本編のライオンは「(大将には)頼まれたからなっただけで、乗り気ではなかった」と吐露しています。
一方のヘラジカは城に辿り着いた時、プライド(群れ)への感謝を口にします。
(まず、このネジレが面白い)
それを聞いてライオンは予定を翻し、本気で闘います。
そうでないとプライド(自尊心)を傷付けることになると思ったからでしょう。
結果は引き分けでしたが、恐らくどちらが勝っていても固い絆は結ばれていたことでしょう。
原作のシロサイ(♂)は、メスを追い掛け回し疲れたところで交尾を迫る・・・
つまり本編ではサーバルを襲おう(意味深)としたが、返り討ち(意味深)に遭った、ということなんですねw