~レッスン場~
イワビー
「なんか、やりにきぃなー」
ジェーン
「いつもの『見られてる』と状況は同じはずなんですけどね…」
フルル
「ねぇ、もう1つジャパリまん食べてい~い?」
コウテイ
「・・・」
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マーゲイ
「かくかくしかじか… というわけで、プリンセスさんが戻られました。
まだリハビリも兼ねて、ですけど よろしくお願いしますね」
プリンセス
<<アドバイスとか企画くらいなら、このままでも手伝えると思うから>>
こう挨拶した時(私はスケブでの筆談だ)のメンバーの表情や雰囲気は、想定外の展開だったのだろう。
「微妙」の一言だった。
そして練習が始まったが、見ていてぎこちないこと この上ない。
イワビーは やりにくそうにしているし、
ジェーンも違和感を覚えているようだ。
フルル・・・は相変わらず ーのように見えて、いつもより食べるペースが早い気がする。
ああ見えて動揺しているのだろうか?
コウテイは緊張のためか、ずっと気絶している。
ちょっと懲らしめてやりたい、という気持ちも少かならずあって、
博士たちの提案に乗っかってみたが、やり過ぎだったかもしれない。
しかし今更「声は出せま~す」とは言いにくい。
すっかりネタバラシをする機会も失っていた。
ふと『嫌邪の贈り物』を思い出す。
このまま擦れ違いを続けていると、大事なものが壊れてしまうのではないだろうか…?
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ジリジリと、そしてギスギスした時間が過ぎていく・・・
そんな中、私が望んでいたもの。 それは「変化」だった。
頼む。 流れを変えてくれ。 誰でもいい。
『人鳥姫』の主人公も、そう思っていたのかもしれない。
だから悪い魔法使いに…
キャーーーー!
外から聞こえてきたのはフレンズの悲鳴だった。
コウテイが意識を取り戻し、身構える。
こんな時は さすがだ。
ぐおおおぉぉぉ…
遅れて遠くに聞こえたのはセルリアンの咆哮だった・・・
私の望んでいた「変化」は、最悪の形で叶えられたのだった…
~to be continued~