一方田宮兄弟は
廃道を抜けて観光エリアに続く近道のオフロード道を走っていた。丁度丘になっており下には観光スポットが見えた。
成富「やっと戻ってこれたね··。疲れた~。」
翔大「でも楽しかっただろ?」
成富「うん!」
いよいよ一般道に出て走っていた車と合流した。車の波に続いていくと観光エリアの中心部のお土産店が多く建ち並んでいる地区にやって来た。
翔大「人がいっぱいだな~。」
成富「本当だねー。」
二人はそのまま近くのコンビニの駐車場にジムニーを停めてコンビニの前にあったカフェに入った。
空いている適当な席に座ってメニューを見た。
翔大「お前はなに食う?」
成富「えっと~···じゃあこのチョコケーキで。」
翔大「じゃあ俺はバニラアイスパプェにしよう。」
翔大は手を上げて「すいません~」っと呼んだ。
店員「ご注文はお決まりですか?」
翔大「えっと~,チョコケーキとバニラアイスパプェをどっちとも一つお願いします。」
店員「かしこまいりました。では少々お待ちください。」
店員は去っていった。二人は水を飲みながら適当にボケーっとしていた。すると突然外で悲鳴が聞こえた。外を覗いてみるとコンビニ前で人が鳥のフレンズに襲われていた。カフェの中に居た他の客も気になって見ていた。
成富「なにが起きているんだ?!」
翔大「あのフレンズ···なにか変だぞ··。とりあえずカフェからは出ないほうが良いな··。」
キキキキ~!車の音が聞こえる。
翔大「ちょっと待ってよ···やっぱりジムニーにの中に戻ろう··。」
成富「でも外ではフレンズが襲ってくるんだよ?!走れば大丈夫なの?」
翔大「ああ。そうと決まったら出るぞ!嫌な予感がするから!」
二人は席を立って扉を開けて急いでジムニーに向かった。途中で成富が転けてフレンズが襲いにこようとしたが翔大が小石をフレンズの顔面に当てた為フレンズは泣きながらそのまま逃げていった。二人はジムニーに乗った。
キュキュキュキュプスン···エンジンのかかりが悪い。そうチマチマしているとさっきのカフェにコントロールを失ったホンダフィット(初代)が勢いよく突っ込んだ。翔大は予感が的中して少しビクッとした。
翔大「おいかかってくれ~かかってくれ··!」
キュキュキュ,キュキュキュキュプスン··その音に気づいたみたいにフレンズがこっちを向いた。
成富「ヤバイよ!奴らこっち見てる!」
翔大「いい加減にかかれよ!!」
キュキュトト,バラァン!!エンジンがかかった。それと同時にフレンズ達がこっちに飛んで襲いかかってこようとした。翔大は急いでギアを入れ直しアクセルを踏んだ。
キキキキー!!ジムニーはホイルスピンを少ししてハンドルをきりながら道路に出た。
成富は後ろを見てみると鳥のフレンズ達がジムニーの後を追ってきている。
成富「来てるよ来てるよ!!数が多い!」
翔大「マジか··。そう言えばお前はフレンズ達の眼を見たか?」
成富「え?いいや···」
翔大「全員瞳が緑色でハイライトがなかったぞ。やっぱり何かが変だ。」
成富「とりあえず何処までに逃げる?」
翔大「早希さんの所までだ!もしかしたらそれまでに撒けているかもしれないが。」