[アルノツト報告]
今日は春の嵐というほどに雨が降り続いていた。
雨で服や体が濡れて冷たいがそんなことは気にもしないでひたすら前へ進んでいた。
前日の聞き込みによれば付近に大きなセルリアンがいるとの情報だった。聞けば一週間のうちに30人以上のフレンズが消息を絶ったという。そのために昨日数名のフレンズを送ったが、そのフレンズも行方が分からなくなっていた。
今日は俺と雷神と風神で突撃をすることになった。
キュウセン
「....。」
カンナカムイ
「途中まで共に偵察をするんだから何か話そうよ。」
レラカムイ
「俺はセルリアンを斬り殺しに来ただけだ。貴様と話すことなどない。」
カンナカムイ
「はいはい。全くいつもこんな感じなんだから。」
キュウセン
「レラカムイ、おまえ斬り殺すことだけじゃなく他人のことも考えろよ。」
レラカムイ
「...。」
カンナカムイ
「それじゃ早く別れるか。僕は山方面に向かう。」
レラカムイ
「承知した。捜索が完了したらすぐに向かおう。」
キュウセン
「了解。僕はその後何もない限りはすぐ戻る。」
ザッザッザッザッ.....。
早速別れて平原方面の場所を散策したところ異様な空気が流れていた。
キュウセン
「...。この感じ、嫌な予感がする。」
水のような湿り気があってどこか塩素のにおいがする。
これはセルリアンのにおいだ。
そう思った瞬間、周りにはいっぱいセルリアンがいた。
キュウセン
「おっと、これはこれは多いな。」
大量のセルリアンが俺を襲おうとしていた。すかさず居合切りを決めて討伐を始めた。
最近のセルリアンは固い。表面の人間でいう皮膚の角質のあたりが少しづつ固くなっている。
当たり所が悪いと突いた時や斬った時に刀が刃こぼれしてしまう。でも必ず当たりどころを見極め、すかさず斬り殺す。
どんどんと斬り殺されるセルリアン、全部斬り終えたときにセルリアンがいた場所に変な小さく丸い物体があちらこちらに転がっていた。
キュウセン
「これって、記憶?」
そういえばカメラに「これを試しておいておくれよ。」といわれてもらった記憶復元装置で見てみることにした。
記憶復元装置に入れてみるとそのフレンズの能力だったり、そのフレンズの持ち物が分かる。
これで見れればどんなフレンズが消えていったかがわかる。
しかし見えたのは全くの別物であった。
キュウセン
「これはテープ?」
言葉や曲を記憶させることができるテープ。全部調べてみるとその全部に番号の割り振られたテープが見えた。
1、25、6、7、105、287、56、9、71、0?、20....
とりあえずこの記憶が消えないように専用の容器にすべての記憶を入れて持ち帰ることにした。
すると緊急要請が来た。
レラカムイ
「メーデー、メーデー、メーデー。キュウセンまずいぞ。巨大セルリアンのお出ましだ。」
キュウセン
「了解。」
そうして彼らの場所へ向かうことにした。
4月17日 キュウセン