[アルノツト報告]
私がここに来て約八ヶ月。これまでの研究ではいろんな問題が生まれ、たくさんの新しい正解も見つけた。それはセルリアンの生態研究だった。
ただこの研究はまだ序章に過ぎないが、これから下に綴る事は、私がここに来て八ヶ月かけて出来た大いなる結晶だ。
八ヶ月前、セルリアンの研究を博士に頼まれた。
「セルリアンを研究するのです。」
こう言われて、最初に思いついたのは
(まずは観察からか)
どんな生物でも観察をしてまず特徴を捉えることが大切だと思った。思い立った私は研究を小規模ながらに立ち上げ私を含め4人の研究者の元、その研究が始まった。
まずは捕獲。以前としょかんで読んだセルリアンに対する文献を読んでみたところ、セルリアンにはコア(へし)があるらしい。私はここに着目した。コアを外傷なしに取る事で完全的にコア以外の体が動く事なく安全にサンドスターロウ(セルリアンの体)が摘出できるはずだ。
実際にコアを傷つける事なく摘出したところ、前述の状態になりこの予想が事実になった。
コアを瓶に収め、サンドスターロウを専用の箱に収めた。
研究所にこのセルリアンを持っていき、絶対零度(0K)の液体ヘリウムで冷凍保存。
この後に各地方のセルリアンの観察を始めた。(アルノツト自警団に防衛を頼んだ上で)
この時にまず観察したのはセルリアンの出現数だ。そのためにセルリアンの数をカウント。この数を基にして一ヶ月、一年で発生するセルリアンの量を求め、今後発生するセルリアンの数が立証できた。しかし、私は後で後悔した。この観察をしてもセルリアンが季節ごとに増加量が違ったりすることがわかったからだ。そのため、あるフレンズに協力を依頼し、1日のセルリアンの出現数の結果を定期的に送ってもらった。
一生懸命にカウントしてもらっている間に私は、持ち帰り液体ヘリウムで冷凍していたセルリアンを解凍して彼らの体の生成の研究を始めた...
海谷君 2月3日記(論文の前編)
数学的な問題 (中3の標本調査)
海谷君がセルリアンの数を数えたところ、70匹いた。
このセルリアンの中から10匹を無作為に抽出し、その色を調べた。
そのうち3匹が赤色だった。
赤色のセルリアンは何匹いたと考えられるか。
心なしか不穏な展開を予感させる研究内容ですね。
コアを抜き取られたセルリアンはどうなるんだろう?
コアを傷付けずに抜き取るというのも、結構高度な技術&ただ倒すより危険を伴いますね。