亡き人
kakaomame
2019/01/31 (木) 21:25:03
氷の野心を操るフェネックには、過去にアライグマを巡る壮絶な記憶があった。
それを聞かされたサーバルは、フェネックが苦しんでると【勝手】に思い込み、助けようと決意した。
フェネックが怒ると一体何が起きるのか……?
サーバルはフェネックを助けることができるのか……?
一方、ハシビロコウのもとへ修行っぽいことをしにしたかばん
銃の練習の際、ハシビロコウについて色々聞く
ハシビロコウの今、ハシビロコウがどのような環境下で生きているか
そして、謎の妖精【ナーチャ】に出会う
はたして、かばんの運命やいかに
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トキ「ここも……もう少しで危なくなるわね……」
ガラガラの喫茶店
アルパカ「うん……そうだにぇ……」
二人のフレンズ
アルパカ「コノハちゃんもミミちゃんも、しばらく休暇を取るんだってぇ……」
トキ「寂しくなるわね…」
アルパカ「ううん、あなたがいるから…私、寂しくないんだぁ……」
トキは悲しそうに言った
トキ「私も、そろそろ避難しようと思うの……」
アルパカはまだ、笑顔を見せている。
その笑顔は優しさと寂しさと…
アルパカ「そうだよにぇ…今までありがとうにぇ…」
トキ「…いいえ、もう少しいるわ」
アルパカ「えぇ!?ダメだよぉ!危ないよぉ!」
トキ「逃げるか逃げないかは私が決める。だからいいの」
トキはニッコリと、笑顔を見せた。
場面は変わり、街の商店街
アライグマ「やっぱりここにもセルリアンが……拡大も時間の問題なのだ…」
ツチノコ「あんたが居てよかった……死ぬかと思った…」
11月21日、夜7時
ツチノコは商店街へ食材を買いに行っていた。
だが、商店街の店の多くは閉まってた。
理由は簡単、セルリアンが発生していたから
ツチノコが襲われそうになったところを、アライグマが助けに来た。
ツチノコはアライグマについていき、セルリアンの残骸が転がる商店街を散策している。
アライグマは止まった。
ツチノコ「ん?どうした?」
顔にも現れてなく、ただ立ってるだけのアライグマだったが、どこか悲しげな視線を向けている
その視線の先には
アライグマ「フレンズが一匹、喰われたのだ」
ツチノコはアライグマに近寄り、その視線の先を見る
アライグマは下唇を強く噛み、目を強く瞑り、険しく悲しく
手をただ強く合わせていた。
ツチノコもそれにつられ、手を合わせる
ツチノコ「……お前は優しいんだな」
アライグマは目を開け、真顔になり
アライグマ「それはどう言う意味なのだ?」
ツチノコは手を下ろし
ツチノコ「いや、フェネックと一緒にいるってことだから、相当のサイコパスかと思ったんだよ」
アライグマ「……どうしてフェネックがサイコパスなのだ?」
ツチノコ「殺人鬼だから」
そのフレンズと思われる屍は、元の動物なのか、人ではない動物に変わった。
だが、それには生気が感じられず、戻っても死んでいるのは変わらないらしい。
アライグマ「なんでそれを知っているのだ?」
ツチノコ「俺、一応警察官だったからな」
アライグマはしゃがみ
アライグマ「……フェネックはな、アライさんが居ないと人じゃなくなるのだ」
そっと、動物の屍を抱きかかえて立ち上がる。
アライグマ「その逆に、アライさんが居ると、フェネックはフレンズじゃなくなるのだ」
ツチノコ「は……はぁ…」
アライグマ「だから、アライさんがしっかりしないと、フェネックは命の恩人なのだから……」
ツチノコ「かと言っても、あいつのやったことは大犯罪だぞ?」
アライグマ「アライさんは、傷を癒すことはできても、死人を生き返らずとこはできないのだ…だから……」
抱き抱えた動物が、光りながら消えていく
それはとても幻想的で、綺麗だった
アライグマ「こうやって、天国に帰してあげるのだ…幸せになるように……」
動物は腕から消え、アライグマは腕を下ろす。
ツチノコは悲しげな顔でアライグマを見た。
ザッザッ……
後ろから足音がする
荒れた道を歩く音がする
???「天国への道のりは長いのですよ。アライグマ」
ツチノコは後ろを振り返る
そこには、黒い斑点のある白い服を見にまとった、小柄で白髪に黒の混じっている少女
お尻からは尻尾らしきものが出ていて、その手には先端が金槌のような杖を持っていた
アライグマ「……博士…ただいまと言った方がいいのだ?」
ツチノコ「は?博士?」
コノハ「博士はあだ名、本名はアフリカオオコノハズクなのです。お久しぶりなのです。アライグマ、ただいまはいらないのです」
ツチノコは視線を鋭くして
ツチノコ「お前…誰だ?結構上から目線だが…」
アライグマ「やめとけなのだ。お前じゃ痛い目見るだけなのだ」
コノハ「おかしいですね。さっき名乗ったばかりなのです」
アライグマ「博士、こいつは何もわかってないのだ。だから、あとでアライさんの方からちゃんと説明しておくのだ…だから、今は……」
コノハ「アライグマ!」
アライグマは、ツチノコの腕を強く掴み、その場を立ち去ろうとする。
が、コノハの呼びかけでその動きがピタリと止まった。
コノハ「せっかく再開したのです……」
コノハはニタリと、不気味な笑顔を見せる。
首は横に傾く、とても不気味
コノハ「お話の一つや二つ、していかないのですか?」
それからには、かすかな喜びと、ドス黒い殺気が感じられた。
ツチノコを握る手が強くなる。
コノハ「天国への扉は開かれた。罪滅ぼしは天国へ行ってから、これより……」
コノハは杖を前に突き出し、ゆっくりと、少しずつ歩き出す
アライグマの方へと、一歩、もう一歩
・
コノハ「【殺処分】を開始するのです!!」
・
首は元に戻り、笑顔さらに悪化する。
まるでそれは悪魔
ツチノコ「ん!?……ん……?」
瓦礫の一部が凍り始めた。
しっかりと、ツチノコは見た。
・
第24話へ続く……
プリンセス「次回のアナサーは?」
コウテイ「最近出番少なすぎないか?サブタイだけ書いてそれで終わりな日が大半だぞ」
ジェーン「めんどくさいんですよ。どうせ」
フルル「ていうか、+αがなくなって私たちだけになってるよー」
プリンセス「あ!本当!」
イワビー「そうこうしてる間に終わっちまうぜ……真面目にやらないと…」
コウテイ「ハッ……じじじ…次回はどんなフレンズが出るのかなぁ…?」
ジェーン「たたたたた……多分コノハ博士あたりですよー……」
プリンセス「じゃ……じゃあ予習しないと……」
フルル「次回ー〈妖精は見ている〉だよー。ついでにコノハちゃんは登場しませーん」
イワビー「おい!勝手に締めたぞ!!」
読んでるよ👍