悪魔と奇跡とハンターを 第12話
〈守る魂〉
三人はしゃがみ、攻撃を避けた。
もちろんミカも、
ミカはさん人の方に近づく
毒牙「わしと如意棒は前線を、ヒグマはミカを!」
ヒグマ「わかった!」
リカオンとキンシコウはドクターの元へ行く
私はミカと一緒に後ろの方へ行こうとした。
クマデ「おい!俺たち今からどうするんだ!?」
ヒグマ「ミカを一旦安全なところへ避難させて、それから戦いに参加する!」
クマデがため息をし、
クマデ「このまま逃げればいいじゃない?」
ヒグマ「はぁ!?」
私は歩を止めた。
ヒグマ「バカ!そんなことしたら二人はどうするんだ!」
クマデ「見捨てりゃいいじゃん」
ヒグマ「くっ……仲間だぞ……?」
クマデ「だからなんだってんだよ」
リカオン「ヒグマさん!避けてください!!」
ヒグマ「え?…ってうわぁ!!」
後ろを向くと、ドクターの触手が地面に向かって勢いよく突き刺さってきた。
クマデ「仕方ない……ヒグマ!構えろ!」
ヒグマ「ミカ……とにかく自分が安全だと思ったところに行って……」
リカオンが爪を立て引っ掻いても効果が見えない。
キンシコウが如意棒で何度も攻撃しても効果がわからない。
リカオン「こいつ……しぶとい……」
キンシコウ「効いているのかわからないですね……」
クマデ「行くぞヒグマ!」
ヒグマ「ああ!うおおおおおぉぉぉ!!」
勢いよく走り、クマデを上にあげる。
ドクターの目の前に来た瞬間、クマデを振り下げた。
ガンッ!!
ドクター「ほほぉ〜ん……火力はこいつが一番か、」
ドクターはクマデの攻撃を片手で受け止めた。
リカオン「まだだぁ!!」
リカオンとキンシコウが横から追い打ちをかける。
だが、それもドクターの触手によって防がれてしまう。
そして、リカオンとキンシコウは触手、ヒグマはドクターの片手によって押し飛ばされる。
ドクター「弱いな……武器の使い方がなってない」
リカオン「……魔装!牙狼毒鬼!!」
キンシコウ「魔装!孫悟空!!」
二人「うおおおおおぉぉぉ!!!おらぁ!!」
強く、ドクターに対し、攻撃を続ける
ドクター「ハハハハハ……痒いだろやめろ」
先程と大して変わらない様子。
むしろ……さっきよりひどい、
リカオン「グハァ!……」
キンシコウ「イッ……はぁ……はぁ……」
重傷になって返却、
立てないほどボロボロになっていた。
ヒグマ「嘘だろ……」
だがしかし、この中で最も体力が残っているのは私だ。
行かなければならない。
が、足が動かない。
そりゃそうだ。
私は魔装も何もしてないただのフレンズ。
魔装した状態でも負けるのなら生身で行ったって負けるだけ
ドクター「……見つけた……」
ヒグマ「な……何を……?」
ドクターが見つめる方向に触手が飛んでいく。
ミカ「キャアァァァ!!」
ミカが隠れていた瓦礫に当たったのである。
ヒグマ「ミカァ!!」
ミカは間一髪避けれたものの、足が飛び散った瓦礫に挟まれ、身動きが取れなくなっていた。
が、しかし、ドクターの触手はなぜかドクターの元へ戻って行った。
ドクター「さぁ、ゲームの時間だ」
ヒグマ「げ……ゲーム?」
ドクター「そう!今から行うのは【お前の覚悟はどれくらいだ?】ゲームだぁ!!」
ヒグマ「覚悟……?」
ドクター「ルールは簡単。今から私は彼女…つまりミカを攻撃する……」
ヒグマ「なっ……!」
ドクター「そこでお前が、【助けて死ぬ】か、【見捨てて生きる】かの二択を選ぶ」
ヒグマ「………バカか?私にはクマデがあるのにか?」
ドクター「ただし、その武器は使えない、状態をよく見ろ」
ヒグマ「え……?」
クマデ「ヒグマ……あんなガキ捨てて逃げようぜ?」
ヒグマ「はぁ!?……なんで……?」
ドクター「武器とおしゃべりする君達にはうってつけじゃないか?大体だが声の区別もついて来たし……」
ヒグマ「ドクター……お前……!!」
ドクター「憎んでる暇なんでないぞーシンキングタイムスタートー」
ヒグマ「おいおいクマデなんで!任務遂行したらお金入ってくるし!いいものいっぱい食べられる!」
クマデ「えぇ……勝てる保証とかあんの?」
ドクター「イィ〜チィ……」
ヒグマ「あるともあるとも、クマデ!お前が力を貸してくれればあんな奴一瞬だ!」
クマデ「魔装しなきゃ勝てないだろ、さっきの見たか?」
ドクター「ニィ〜……」
ヒグマ「じ……じゃあ!魔装だ!魔装しよう!どうしたらいい?お尻に刺すとか!?なんでもやる!」
クマデ「誰があんたみたいな汚ねぇケツに刺さるんだっつの、俺はやだよ」
ドクター「サァ〜ン……」
ヒグマ「ちょっとだけ…!ちょっとだけでいいから力貸して!お願い!それでダメだった逃げるって形で!」
ミカ「え……?」
ドクター「シンキングタイムおーわり!じゃーあ!ゲームを始めようか」
ドクターが攻撃の準備をしている。
クマデ「仕方ない……一回だけ、お前の体に魔力を流す。それで終わりだ。無理だったらさっさと撤退な」
ヒグマ「クマデ……自然と感謝の気持ちが湧いてくるよ……こんなショボい手助けなのに……」
ドクター「発射よーい……!発射ぁ!!」
先程とは比べものにならないくらい大きな触手…
高さは私の1.5倍くらいある。
目の前に来た触手に向かって私は高くクマデを上げ、振り落とした。
ドガガガガガガガガ!!
ヒグマ「き……キツイ!!」
クマデ「イタタタタタタタタタタタ!!待って…チョー痛い!!!」
ヒグマ「でも…うおおおおおぉぉぉ!!」
パッカァ-ン!
触手を見事粉砕。
しかし、私は勢いのあまり、クマデを降った方向に飛ばしてしまった。
クマデ「痛っ…」
ヒグマ「クマデ……大丈夫か?」
私は佇んだまま、クマデの方を見て、安全かどうかを確認した。
ヒグマ「どうだ!!ゲームは私の勝ちだな!!」
ドクター「………」
ヒグマ「……あれ?勝ったらなんかあったっけ?」
ドクター「そう!」
ヒグマ「へ?」
ドクター「このゲームには明確じゃないところがたくさんある!」
クマデ「は?」
ドクター「制限時間も、報酬も、そして……」
私は息を飲む。
ドクター「明確な攻撃回数も……」
ヒグマ「はぁ!?」
先端が尖った。
というか鋭い触手が飛んでくる。
私の方へ。
ザシュッ……
それは実に素早く、見えないくらい
私なんかを一瞬で殺せるほどの殺傷能力があったわけだ。
それは私の心臓部を貫いていた。
ヒグマ「え……えぇ……?」
滴る血、地面を赤く染める。
ドクター「じゃあ、ミカ?君も一緒に……」
ドクターが攻撃の準備をする。
痛く、力が入らない。
視界がぼやけて行く。
このまま、死ぬのか……
《少女「助けて!ヒグマ!お願い!!」》
え……?
声……これは……
《救助隊「やめろ!早く逃げるんだ!ここは危ない!!」》
……なんで……?
見殺しには……
《救助隊「大丈夫だ!!あの子は必ず助け出す!だから早く避難しろ!!」》
そうか……
だったら……
【もう………】