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文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 276

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亡き人 2018/07/27 (金) 20:57:26

悪魔と奇跡とハンターを 第11話
〈大間違い〉

響く銃声。
響くサイレン。
響くヘリの音。

ドクター「しっかし……名刺に電話番号と住所を書いたのは間違いだったようだなぁ……」

廃墟の中、漏れる空の光に手を重ねた。

パッカァーーン!!!

半角じゃ表せないほどに大きいセルリアンをハンターたちはバッタバッタ倒していった。

ドクター「あと何体でなくなるだろ……?あと……3体くらい?」

パッカ-ン
パッカ-ン

ドクター「やっぱ1体くらい」

前回から時間をおいて、一週間後。
ヒグマ率いる「チーム・ハンター」は、今もなお戦っている。

観察班「30メートル級……すごい大きさです!」

信号が入る。
ビルのようなデカさ。
少しばかし怖いような……

大量のヘリ、戦闘機をセルリアンが次々と飲み込んで行く。

ドクター「おお!!さすがだ!あれは手なずけるのが困難だったからなぁ……」

パァァッッカァァァァン!!!

ドクター「こいつは驚いた。あれをやっつけちまうとはなぁ……だ・け・ど……」

それを倒す頃にはヘリも戦闘機も、何もかもが飲み込まれ、ハンターぐらいしか残っていなかった。
倒したと同時に飲み込まれたものは解放されたものの、戦う気なんぞ残ってないかったのである。

ヒグマ「ミカ!!大丈夫か!?」

煙に包まれる森、
穴の空いた死体が地面を埋める。
ミカはその中に紛れ、倒れていた。

ミカ「大丈夫です……プロテクターが重くて……」

ヒグマ「よし……おぶってやるから…一気に行くぞ…!」

ミカに私が手を差し出す。

リカオン「ヒグマさーん!行きますよ!!」

ヒグマ「わかった!!」

ミカを背負い、私は例の場所へ行く。

走り、走り
こけることもなく、
先ほどの戦いで傷だらけだったが、

ドクター「あばーれあばーれ、あーばれーまくーれ」

ゲッダォォォォン!!

まるで歌詞に合わせるように廃墟の壁が壊れる。

ヒグマ「追い詰めたぞ……ドクター!!」

ドクター「なんだその言い方。まるで因縁の敵みたいじゃないか」

ヒグマ「たしかに一回くらいしか会ったことないけど!」

リカオン「たしかに一瞬見たくらいだけど!!」

キンシコウ「私に限っては会ったことすらないですけど!!!」

壁を破ったのはハンター三人。
逆光のおかげか光って見える。

ドクター「まぁ、来たということは決断は出来たということだな?」

ドクターが手を差し出す。

ヒグマ「ああ、ミカ、アレを出してくれ」

ミカがズボンのポケットからUSBを取り出した。

ドクター(あれ?USB?じゃあさっきのはなんだったの?)

ドクター「ほほぉ〜ん……自己防衛に入ったか…」

ミカ「違う!よく見ておけ!!この木偶の坊!!」

ドクター「んん?こんなキャラだっけ?…っておい!!」

ミカはUSBを落とし、自分の足で踏んづけた。
3回ほど地団駄を踏み、USBは再生不可能なところまでボロボロになっている。

ドクター「あ……あわわわ……あわわわわ」

ヒグマ「見たか!?これが私たちの決めた未来だ!殺すならどうぞお好きに」

ドクター「あわわわ……あわわわわ」

ヒグマ「なんなら、USBの残骸でもどーぞ」

ドクター「あわ……アハ……アハハハハハハ!!」

ヒグマ「ん……?」

ドクターは前髪をかきあげ、

ドクター「サイコーだよぉ!!お前らぁ……私の……私の期待しか裏切らないぃ!!!」

クマデ「失せろ!!攻撃が来る!」

太く、青い触手はハンターの方へまっすぐと……

第12話へ続く……

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