悪魔と奇跡とハンターを 第8話
〈やりたいこと〉
ヒグマ「中田……正露願……?なんちゅー名前だよ……」
クマデ「傷んだものとか食べた人に効きそうだな」
ヒグマ「そうだ、リカオンに飲ませたら効きそうだな」
ミカ「え……この人をですか……?」
ヒグマ「正露丸をだよ」
アレから一夜明け、今現在
中田博士のものと思われる名刺を拾った。
そこには住所まで書かれていた。
キンシコウ「ヒャッハーー!!やっぱりオロ○ミンCはキマるゼェー!!」
それは隣の部屋から、
今は全員私の部屋にいる。
運んだのがここだったからな
ヒグマ「アレはどうする?また、変なのが入ってるぞ」
クマデ「オロ○ミンCでキマるとかどんなんだよ………」
今は昼頃、
こんな状況じゃロクに飯なんか食えたもんじゃない。
ミカ「す……すみません…少しトイレ借りてもいいですか?」
ヒグマ「え?いいよ」
ドアを開け、トイレの方へ駆けてゆく
ミカ「あれ……だれか入ってる」
リカオン「す……すみませんっス……少し…お腹が痛くて……」
絶対少しじゃない
正露丸が必要なようだ。
ヒグマ「ロビーのトイレ使ってー!」
まぁ、寮とか言いつつ、マンションみたいなもんだかね
ミカが玄関を開ける音が聞こえる。
ヒグマ「なぁ、クマデ……これ……」
クマデ「ああ、住所だな」
ヒグマ「行かないか?」
クマデ「は?」
ヒグマ「お前ならいけると思う……!二人は苦戦したけど、お前ならワンパンだろ!」
クマデ「…………」
ヒグマ「……なーんてな、じょう………」
クマデ「だよなー!!俺だったら絶対行けるよな!やっとわかったかぁ…俺の強さが!」
まぁ、本当はその上級契約やら魔装とかをやってみたいだけなんだけどな……
だけど、この気持ちは嘘ではない、こいつの強さは私も嫌という程わかってる。
クマデ「じゃあ、いつ行く?いまか?それとも……」
ヒグマ「え……えぇ……いつでもいい……」
クマデ「いややっぱり!今でしょ!!」
ヒグマ「えぇ……って!ちょっと!!」
クマデで勝手に動き出し、ドアを突き破り玄関へ行く
ヒグマ「ああ!!ちょっと待て!!わかったから!」
クマデ「今の俺は機嫌がいい!この言葉に乗ってやろう!」
私はクマデを掴み、玄関を開ける
するとまた勝手に動き出した。
私はそれに引っ張られるがまま、階段の方へ…
クマデが下に行くせいで、私は尻餅をつき、そのまま階段を下った。
ヒグマ「いったぁ……!」
クマデ「お前のケツの脂肪がいいクッションになったんじゃないか?」
ヒグマ「ぐぬぬ……」
まだ引っ張られる。
やっとたっても、すぐコケそうになる。
ミカ「あ……あれ……?」
ヒグマ「キンシコウとリカオンを頼んだー!!」
ミカ「……武器に引っ張られてる………」
ああ……もう!
なんでこうなんだよ!
住所は、山奥の中、
幸い、街中を通らなくて済む。
ヒグマ「って!この住所ここの近くじゃん!!」
警察寮の後ろにある森を抜けたそこにこの住所が示す建物があるらしい。
クマデ「ははは!たーのしー!!」
第9話へ続く……