けものフレンズBBS NEO

文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 245

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亡き人 2018/07/14 (土) 21:37:16

余談

サーバルとの一件から早、四週間がたった。

夕方になり、僕とサーバルは家にいた。
もう夕食の時間、二人は準備にかかる。

サーバル「かばんちゃん!電話だよー」

かばん「電話?誰だろう?」

スマートフォンを手に取り、電話の相手を確認する。

かばん「カコさん!?どうしたんだろう……?」

カコ、彼女は僕の友人
彼女は僕に動物、そしてフレンズ、そしてヒトを教えてくれた。
フレンズには、明確な成人や未成年というのは存在しないが、僕は今年で16歳
もちろん、フレンズとして生まれてからね
フレンズには[フレンズ社会検定]というものがあり、それをやることは義務付けられてる。
A+からDまで、ランクがつけられ、それによって就職できる職業や人生が決まる。
A+を取ったフレンズはまだ二人しかいない。
僕はその内の一人だった。

かばん「もしもし?カコさん?」

カコ「久しぶりだね、【ミライ】」

かばん「え………あっ!はい……」

カコ「プッ……かばんの方が良かった?」

かばん「いえ…はい、大丈夫です」

言い忘れていたが、僕の場合は特別だった。
フレンズ一人一人に戸籍がある。
フレンズは同じ種類がフレンズ化することは少ないこともあり、戸籍には動物名が記される。
だが、僕の場合はヒトであり、フレンズであるため、戸籍上の名前はヒトでない。
そう、それが【ミライ】だったんだ。
ヒトのフレンズは前代未聞、初めての出来事であったため、「人としての知識を持ち、未来に新たな歴史を作る」という意味で【ミライ】になった。

カコ「最近、お仕事はどう?」

かばん「え……?だ…大丈夫ですよ……」

カコ「……無理はしないでね」

かばん「大丈夫ですよ、今は」

カコ「え?何かあったの?」

かばん「いえ?何もないですよ。ところでカコさん、今何してるんですか?」

カコ「今?ああ、もちろん研究に専念してるよ、ジドって言う人と一緒にね」

かばん「え?ジド……」

カコ「知り合い?」

かばん「いや、知りませんね……」

あ、そうそう、言い忘れてたけど、かばんってのは名前が決まるまでのあだ名だったんだ。
だけどみんな名前が決まるまで時間があったから、こっちの名前が定着したみたい。

カコ「あと……」

かばん「え?」

カコ「近い将来……何かが起きる、その時はもしかしたらこの国の終わりかもしれない……」

かばん「あ………」

カコ「その時は、絶対逃げてね……絶対だからね」

かばん「…………」

カコ「ん?聴いてる?」

かばん「逃げませんよ……絶対……」

カコ「え!?なんで………?」

かばん「だって………守りたいものがありますから……」

カコ「……そう、そうか……だったら、少しあの人に聞いてみるね……今日そんだけだから」

かばん「……わかりました。」

僕は電話を切った。

サーバル「誰からだったー?」

かばん「んー?友達からだったよ」

僕は料理に取り掛かった。
今日が終わり、明日はどうな日になるだろうか?
楽しみであるが、
心配でもある。

明日は本当にあるのか……と、
だから、信じないといけない
自分の【野心】を

サーバル「ねぇ…?かばんちゃん……これってピーマン?」

かばん「大丈夫だよ、それはパプリカだから」

さぁ、明日はどうな日になるだろうか?

余談終わり。

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