悪魔と奇跡とハンターを 第5話
〈頼みの綱〉
(推定OP・シリウス)
この世には〈2世タレント〉と言うものが存在する。
親の息子、又は娘ということで有名になったり、親と同じ職についたりと、芸能界を騒がしている存在である。
そして、親が何かをすると、それは息子にも回ってくる。
今回の依頼はそんな感じ、
ミカ「わ…私の名前はミカって言って……」
ヒグマ「そうか、だったらどうしたんだ?」
ミカ「その……私の父は科学者で……なんていうんだろ……」
ミカの言葉が詰まる。
キンシコウ「父が殺されたんだって、それで親の研究データが狙われてるらしいですよ」
私は腕を組み、少し考える。
リカオン「それで、これがデータですね」
手渡されたのはUSBメモリ、
ヒグマ「えぇ……」
キンシコウ「ヒグマさん、機械類苦手ですもんね……フフフ」
ヒグマ「と……ところで、これはなんの研究データなんだ?」
ミカ「た…多分…セルリアンの……だと……」
セルリアンの研究…?
特別なライセンスが必要なはずなんだがな……
リカオン「少し質問なんですが、ミカさんの苗字てなんですか?」
ミカ「え?渡辺ですけど……」
ヒグマ「ん?苗字なんか聞いてなんになるんだ?」
リカオン「誰の子かを調べようとは思いましたが……そういや私、科学者に詳しくないっす…」
ヒグマ「おい」
ひとまず沈黙が続く、
???「およびかな?」
一同「うわぁ!!」
キンシコウ「って、ジドさんじゃないですか…どうしましたか?」
ヒグマ「てか…窓から入ってきてる……」
ジド「渡辺だって?」
リカオン「え?……そうですけど……」
ジドが窓から入ってきて、立ちながら考えていた。
ジド「渡辺なら知ってるぞ、知り合いの科学者なんだ。僕も少しの間お世話になったよ」
ミカ「父を……知ってるんですか?」
ジド「ああ、渡辺嚢斗(ノート)だろ?キラキラネーム待った無しだが、まともな奴だよ」
ヒグマ「え?誰も窓から入ってきたことに突っ込まないの?おい……」
クマデ「ああ、突っ込まないな」
ジド「ちゃんとセルリアン研究のライセンスは持ってるよ」
キンシコウ「へぇ…あれ?これ聞いてなんか調べる予定でしたっけ?」
リカオン「確かに……なにも関係ないですね…」
ヒグマ「ていうか、ジドさん、なんの御用で?」
ジド「ん?クマデの方を借りたくてね」
クマデ「俺借りてどうするってんだよ」
ミカ「ん?ん?武器か喋ってる……?」
ヒグマ「いや…今は無理だな……」
ジド「フッ……知ってるよ…」
ヒグマ「ひさびさに手応えのありそうな仕事が来たんでな!」
デデン!!
キンシコウ「ヒグマさん……」
リカオン「ヒグマさん……」
キンシコウ&リカオン「まだお仕事聞いてないですよ」
ヒグマ「アリャ?そうだったっけ?」
ジド「ズラかるぞー」
クマデ「お前ほんとにバカだな……」
第6話へ続く……