非現実で非常識 第5話
(推定OP・溝ノ口太陽族)
先輩「おーい!ヘラジカー!これ運んでくれ!」
ヘラジカ「わかったー!」
ここは工事現場、
私は少し様子を見に来ている。
ヘラジカはいつも何をしているのか、
もちろん他の奴らも見に行くつもりだ。
職場見学みたいな感じか、
ヘラジカ「お?ナーチャ来てたのか!」
ナーチャ「そ…そうだけど……すごいな…」
鉄の棒を5個担いでる。
フレンズってよくわからない。
ヘラジカ「何しに?その体じゃやることもないと思うが」
ナーチャ「別に働きに来たわけじゃない、だいたい私のことは誰も見えないし、ただの見学だ」
ヘラジカ「そうか、じゃあ!頑張らないとな!」
どこまでもポジティブ。
それは前までと同じ……か、
ナーチャ「……なぜ、働く?」
ヘラジカ「ん?」
ナーチャ「10億という大金を手にしてなぜ働く?遊んだりしないのか?」
ヘラジカ「それは、お金がない……いや、あるか」
ナーチャ「そうだろ?今は働かなくたって生きていける。《欲》のまま、自由に」
ヘラジカはしばらく歩きながら考えた。
ヘラジカ「限りが、あるからか?どんなことに対してもな」
ナーチャ「限り?」
ヘラジカ「お金だって限りがあるだろ?」
ナーチャ「ああ、あるがその限りは大きいぞ」
ヘラジカ「お前の言う《欲》に則るなら、その限りをさらに大きくするのが私たちの《欲》だな」
は?
何言ってんだ。
こいつ。
分かってない。
欲のあり方を、欲の使い方を、
そんなのただの善……
いや…もうすぐボロが出るだろう。
ならこれは善ではなく《偽善》だ。
ヘラジカ「ん?どうした?ナーチャ」
ナーチャ「……いや、素晴らしいと思ってな」
ヘラジカ「そうか……お前は偽善が好きなんだな」
!!??
ヘラジカ「冗談だ、漫画や特撮によくあるヒーローが好きなんだな」
何を言っている!?
ナーチャ「ああ、そうだな」
びっくりした……なんなんだ…こいつ…
てか、遠いな。
いったいどこまで行くんだ?
ドゴゴォォ--!!
ヘラジカ「ん?なんだ!?今のは!?」
ナーチャ「あ?……ああ?」
同僚「逃げろぉ!!」
後輩「ビルが爆破した!!」
先輩「テロだぁぁ!」
ヘラジカは運んでいたものを落とした。
ナーチャ「ど……どうした!?」
ヘラジカは絶望の表情を見せ。
ヘラジカ「ライオンの……会社だ……」
第6話へ続く……