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文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 210

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亡き人 2018/06/29 (金) 19:39:32

悪魔と奇跡とハンターを 第4話
〈鉄拳〉

(推定OP・シリウス)

メリケンサック。
手にはめるアレ。
私はそれを通販で買った。
結構高かったが、これからのためだ、仕方ない。

ヒグマ「おっ……結構重いんだな……」

クマデ「お……おい!なんだよそれ!メリケン!?」

ヒグマ「ん?そうだけど」

クマデ「なんで俺という存在がいるというのに……さてはアレだな?この前自力で殴って飛ばしたから調子に乗ってんだろ!」

ヒグマ「えぇ……お前が使わしてくれないからだろ」

クマデ「はぁ?それはお前が使わねぇからだろ!!」

ヒグマ「手伝ってくれって言ったって嫌って言ってたじゃん」

クマデ「そういう意味じゃなくて!言い方を気をつけろってことだよ!物分かりが悪いなぁ……」

ヒグマ「お前の言う言い方は完璧に従僕なんだけど……」

クマデ「契約悪魔だぞ!敬意を払えよ!使えよ!お前アレだぞ!株買って優待券使わないくらいもったいないからな!!」

ヒグマ「別に値上がりしたら売ればいいじゃん」

クマデ「そう言うことじゃねぇぇぇ!!」

なぜ今日は起こらないかって?
メリケンさ、こいつを買ったからさ。
やっとこのクソ生意気なやつから解放される。
だけど、少し大きめなのはあの二人にお任せになるけどな。

ガチャ,,,

毒牙「お?随分と賑わってるじゃないか」

リカオン「ヒグマさーん!仕事ですよー」

ん?仕事?
リカオンが来たようだ。

ヒグマ「あれ?電話とか無視してたか?」

リカオン「いや、呼びに行ってくれって言われたんすよ」

ヒグマ「そうか、わかった、行く」

毒牙「ん?クマデは持って行かぬのか?」

ヒグマ「え?いらないよあんな燃えゴミ」

クマデ「ファッ!?」

毒牙「一応持っておけ、流石にメリケンだけじゃ手に負えない可能性があるからの」

ヒグマ「え?嫌だよ」

即答、当たり前だ。

毒牙「どんだけわがままなんじゃ……リカオン、持ってやれ」

リカオン「え?嫌っすよ」

毒牙「なんでぇ……?えぇ……」

リカオン「持った瞬間乗っ取られそうですもん、前科がありますからね」

そうだ、一回こいつは私の体を乗っ取って好き放題暴れまくったことがある。
幸い、セルリアンのせいにはできだもののあと一歩で私は豚箱行きだった。

毒牙「はぁ……仕方あるまい、私が持とう。それでいいだろ」

言い忘れていたが、毒牙は手袋形状の魔具、つけると甲冑のようになる。
毒を操ることができるが、その分契約者に毒を送り込み強制的に毒の抗体を作ると言う、すごい荒業を果たす。
爪は鋭く、刀より鋭い。

そのため……

クマデ「おい!毒牙!絶対引っ掻くなよ!絶対だからな!!」

毒牙「わかっておる、我を誰だと思ってるのじゃ」

リカオン「うるさいすよ、黙ってください」

私たちは階段を降りて行く、
どうやら寮の共有スペースに行くっぽい
最後の階段を降りてみるとソファのところに人が何人か座っていた。

ヒグマ「なんだ?いつもの雑用か?犬探しみたいな」

リカオン「いや、それが違うっぽいんすよね、証言が曖昧だから私たちに任せてって形だと思いますが」

座っている人を確認した。
見覚えがあると思い、考える。

わかった。

ヒグマ「あの時の……人質…!!」

クマデ「心配性のヒグママがまたなんか言ってるぜ」

それは予期せぬ依頼だった。

第5話へ続く……

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