悪魔と奇跡とハンターを 第3話
〈助け〉
[ハンター班、突撃!]
人質立てこもりが発生。
相手はセルリアンの融合体であることが発覚。
至急私たちが呼ばれたわけだが、
ここは表町。
というか表町でしか仕事がない。
ゴーストタウンや裏町には触れてはならないのだ。
人質に取られたのは少女。
記憶をくすぐる少女。
ヒグマ「警察だ!!手を上げろ!!」
男が窓の方を見ている。
私たちに気づきこっちを見る。
男「お…おい!!こいつがどうなってもいいのか!?」
私は笑い。
ヒグマ「そうだった…銃は効かないんだったな!!行くぞクマデ!!」
クマデ「えーやだー」
ヒグマ「ファッ!?」
毒牙「ヒグマ殿!クマデの説得を頼む!!先を行くぞリカオン殿!」
背後にいたリカオンが前に行く。
如意棒「クマデ!いい加減にしろ!行くぞキンシコウ!!」
ヒグマ「なんで嫌なんだ!!大事なところだろ!!」
クマデ「さっきの決め台詞っぽいのがいやなの!!なんか俺があんたに従ってるみたいじゃん!!」
背後でリカオンとキンシコウが戦っている。
人質がいるもんだから苦戦してるらしい。
ヒグマ「はぁ?じゃあなんて言えばいいんだよ!」
クマデ「クマデ様お願いします」
一方戦闘グループは、
男「おい!!なんで後ろで説得してんだよ!」
リカオン「気にしないで欲しいっす!あの……すみませんっす!!」
キンシコウ「は…早く人質を離しなさい!!」
人質「た…助けて!!」
一方……
ヒグマ「あ?」
クマデ「ほら…早く言え……て……まさかお前!」
その声、あの時のように
《少女「助けて!ヒグマ!お願い!!」》
それはあの時を再生してくれた。
ヒグマ(ヤバイ!助けないと!)
ヒグマ「うおおおおお!!」
私は男の方へ走り出した。
何も見えてない。
判断力が低下する。
男「ちょちょちょ!!これ以上近づくな!!っておい!!」
拳を固め、右手を挙げた。
男「お前!!こいつがどうなってもいいのか!?」
ヒグマ「うおおおおおお!!!」
男「ちょっと!おい!待てって!いや!待って!待ってください!!」
ヒグマ「うおおおおおおお!!!」
男「はい!すみませーん!!がはぁっ!!」
メゴォ!!
男は人質を放り投げ、
そして私の拳が勢いよくめり込んだ。
男は吹っ飛び、窓を破り外の方へ落ちて行った。
幸いここは二階建ての一軒家だったので、外に待機していた警察たちに身柄を拘束された。
リカオン「あ…あ…やばい…カッコいいっす……」
キンシコウ「派手にやりましたね…ヒグマさん…」
ヒグマ「はぁ……は!だ…大丈夫か!!??」
か
一同「へ?」
私は少女に近づき、
ヒグマ「怪我は!?痛いところとか!?大丈夫!?」
少女「え?…だ……大丈夫……です…」
ヒグマ「はぁ……よかったぁ!」
私は倒れ込んだ。
クマデ「ちっ!なんだよ……!」
第4話へ続く……