未確認なスーパーヒーロー 第8話
〈君がくれた欲〉
俺は瓦礫とともに地面に押し付けらせた。
もちろんあいつも。
瓦礫と地面とでサンドされた俺の左腕は限界を迎えていた。
???「ぐ……なんだよ……邪魔ばっかしやがって……!!」
俺は左手を取り出し、完全に折れていることを確認した。
ツチノコ「はぁ…はぁ…痛い……いてぇ……」
するとあいつの方から先端が針のように尖った触手が何本か飛んできた。
ツチノコ「あっぶねぇ!!」
[銃弾、装填、いつでも発射できます。]
ツチノコ「気が利いて何よりだ…バーストを発動する」
俺は右腕を前に向けあいつのところに弾が当たるように、慎重に……
[バースト発動]
だがしかし、当たると思われた弾は予想をはるかに右を行く結果になってしまった。
???「どこに打つかと思いきや、横に打つとはな……」
弾は大きく爆破を起こした。
ツチノコ「や……ヤベェ……やっちまった……」
スナネコ「うわぁーーー!!!」
ツチノコ「…へ?」
確かに聞こえた声、
聞き覚えのありさに恐怖を覚えた。
ツチノコ「スナ……ネコ……?」
???「なにを余所見してる!!」
先ほどまであいつがいた場所を見てみると、あいつがいない。
???「こっちだ!!」
その声は後ろから。
俺が後ろを向いた途端、俺の顔に拳が飛んで来た。
あまりの痛さに俺は倒れ込んだ
ツチノコ「グブッ……ガヴァッ……クソゥ……」
そいつは頭の方へ行き、頭をつかもうとした。
???「ヒーローごっこは無残に終わったな……もう終わりd……!!」
ザシュッ!!
何かを貫く音がした。
実にそれは生々しく、そして……
そいつが使っていたような鋭い二本の触手がそいつを貫いていた。
ツチノコ「なん……で……?」
スナネコ「助けに来たんですよ……ツチノコ……」
瓦礫の向こう側から聞こえる。
???「まさか……こいつも……!!グハァッ!!」
そいつが高速で引っ張られる。
スナネコの方に。
スナネコは拳を構え、そいつが目の前に来ると同時に放った。
首だった。
一撃だった。
宙に舞うその首は赤い血の雨を降らしていた。
それと同時にスナネコが倒れた。
ツチノコ「!!…スナネコ!!!」
俺は立ち上がろうとした。
立てなかったんだ。
俺はこの目で見る。
スナネコにヘリコプターの光がスナネコに当たるところを
ツチノコ「スナネコォォォォ!!!」
叫ぶ俺をそっと薬が眠らせてくれた。
次回、多分最終回。