未確認なスーパーヒーロー 第2話
〈支配された体〉
(推定OP・Great Days〔ジョジョのアレね〕)
俺は自宅の玄関を開け、靴を脱ぎ(下駄じゃないよ)部屋に入る、そこはリビングとかじゃない。
《あいつ》の部屋だ。
ツチノコ「ん?もうそんなに読んだのか?スナネコ」
山積みなった本、空を見上げるスナネコ。
そう、ここはスナネコの部屋だ。
つまり、俺はスナネコと同居していることになる。
だがそれには訳がある。
スナネコ「あ!ツチノコ、帰ってきたのですか?」
ツチノコ「リハビリはしたか?」
今のスナネコの体はセルリアンに汚染されている。
時間が経つとそれは、スナネコの輝きを奪い、やがてスナネコ自身を乗っ取ってしまう。
残念ながらそれを駆除することはできない、その理由としてスナネコの体を汚染しているセルリアンに石がないことが関係している。
セルリアンの力の発散源、摂取源である石がないセルリアンは意識もなく、フレンズを食らうという考えもない。
だが、研究を重ね、セルリアンの体には常に輝きを摂取する働きがあるということがわかった。
意識があるセルリアンはそれをコントロールできるが、スナネコを汚染するのはそれができない。
つまり、今もなおスナネコは輝きをを奪われている状況である。
そして、輝きを失うとフレンズは、元動物に戻ってしまう。
これは約束された運命、いつしか別れがくる。
俺は知っている。
(ここら辺はオリジナル設定)
スナネコ「しましたよ、そこらへんを杖を使って歩きました」
ツチノコ「そうか、ならいい……が……お前この量をいつ読んだんだ?」
俺は大量に山積みになった本を指した。
スナネコ「ああ、それですか……付箋が貼ってあるはずですよ」
俺は本を何冊か手に取り付箋があるのを確かめた。
ツチノコ「ああ、あるな……で?これがなんだ?」
スナネコ「そこで飽きました。」
即座にふせんの位置を確かめる。
ツチノコ「おい……だいたい目次で飽きてんじゃねぇか!!」
それは実に悲惨なものだった。
だが、なぜか怒りが出てこず、なぜか笑いと虚しさだけが心を過ぎる。
ツチノコ「お前も汚染されてんだからほどほどにしろよな」
俺は笑いながら言った。
心からの笑いであり、心からの悲しさ
スナネコ「それをいうならツチノコこそ…右腕と左足が鉄じゃないですか」
スナネコは皮肉っぽく笑う。
俺のこの腕はセルリアンにやられた。
まぁ、実際は警察の流れ弾と車のせいなんだな。
大量のセルリアンに囲まれて腕と足を失った俺を助けてくれたのはスナネコだった。
まぁ、そのせいでスナネコはこうなっちまったんだけどな………
腕は俺の本望でこの義手にした。
そして俺はスナネコ、又は《フレンズ型セルリアン》の監視役である。
なにかがあればこの腕に頼ればいい、
そして何より俺はこのゴーストタウンを守ることのできる最高の存在である。
第3話へ続く……
ここで作者より、
お絵描きスレの方で今回の話の挿絵(一枚)を募集します。
絵の上手い下手は関係なく、「これいい!!」と思ったイラストを使用させていただきます。
是非是非、お絵描きスレの方で自分の描いたイラストを投稿して見てはどうでしょうか。
詳しいことはお絵描きスレを確認ください。
セルリアンの独自設定も世界観に、良い味わい深さを魅せていますね。
お絵描きスレの方で上げてみました。→ ◆
宜しくお願いします。