【よかれはひとのためあらず】
最終話
ここまで長い回想に付き合ってもらったが、ようやく話は現在に戻る。
ハル
「…ちゃん、
・・・ちゃん!?」
ヨカレ
「あ、ごめん。 何?」
いかんいかん、考え事をしていたら朝ご飯とハルを目の前に、ぼ~っとしてしまった。
ハル
「もう。
顔色よくなったけど、何か『良いこと』でもあったのかな?って聞いたの!」
ーと、勢いよくフォークの先を人の眉間に向かって突き出しながら尋ねる。
話を聞いてなかったのは全面的に僕が悪いけど、目つきも相まってめちゃくちゃ怖いからやめなさい。
ハル
「それとも私の勘違い? まだどこか調子悪い?」
打って変わって心配げな顔になる。
これだかたら憎めないんだよなぁ…
ヨカレ
「そんなことないよ。
体調は元々悪くないし、気分がスッキリしたのは確かだし・・・
っていうかよく分かるね」
ハル
「まあね。 いつも一緒にいるからね」
いつかの(ギンギツネさんに託された)フェネックさんのメッセージが蘇る。
「ヨカレさんのことを分かってくれる人は、そのうちきっと現れると思うよ~
だから諦めずに頑張って~」
[僕のしてきたことには意味があったんじゃないだろうか?]
[僕がよかれと思ってしてきたことは・・・]
今ならそう思える…ような気がする。
ヨカレ
「良いことっていうか、改めて自分のするべきことが分かったというか・・・」
ハル
「ふ~ん?」
ヨカレ
「ハルちゃんは?
ハルちゃんの方こそ最近何か『良いこと』があったりしないの?」
ハル
「えぇ…? 良いこと?
うーん、そうだな・・・」
しばらく思案顔をしていたかと思うと目を輝かせてズイッ!と顔を近付ける。
僕が思わずのけぞると花が咲いたように屈託なく笑うと言った。
「ヨカレちゃんと出会えて・・・いつも一緒に居てくれること、かな?」
クリティカルヒットだった。
文字通り面食らってしまった僕は、思いっ切り顔を背ける。
ハル
「なんてね。
照れてる? あれ、よかれちゃん照れてる??」
ハルは右から左から僕の顔色を覗き込もうとステップを踏む。
さすが元[しろすぎるひと]だけあってフットワークが異様に軽い。
僕はフクロウ並み(?)の首の振りでハルから顔面をガードしながら
いつものように、と自分に言い聞かせながら、諭すような口調で反撃を試みる。
ヨカレ
「ほら、早く支度しないと。
真冬の楽団が待ってるよ」
保護者ムーブ?をかますことでなんとか場を濁そうとした・・・
ハル
「きゃー! もうこんな時間~
ってもう準備は3日前に出来てるよ。
ヨカレちゃんこそモタモタしてると置いてくよ?」
・・・が、向こうの方が1枚上手だった。
ヨカレ「わかったわかった。 すぐ用意するから」
(ホントは1週間前、ハルからこの話を聞いてすぐに準備は終わらせてるけど)
お茶目なノリツッコミを軽くあしらいながら僕も出掛ける用意をする。
・・・振りをする。
こうして、いつものように『どったんばったん大騒ぎ』のうちに2人の時間は過ぎてゆく・・・
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僕はこれからもよかれと思うことを迷うことなく、していくだろう。
ハルちゃんに『良いこと』が続くように、と・・・
【すぺしゃるさんくす】🙇♂️
ツッコミ隊長さん
お借りした作品:ハルとよかれ鳥シリーズ、しろすぎるひとシリーズ、真冬の楽団シリーズ
ふぉ~面白かったのだ!!
ハルちゃんしぐさがかわいくてたまら~んのだ
ほっこりさせていただきましたのだ☺
大長編おつかれさまでしたのだ
あらためてありがとうなのだ🤗
な、泣いてない…だと?(最終行の灰色文字)
ーというのは半分冗談として、最後までお読み頂きありがとうございました
「一番最初に思い付いて描きたかった」のは最後の2行だけだったんですが、
どうしてこうまで長くなってしまったのか・・・w
何はともあれ、ここまで辿り着けてことらもホッとしました
良い話だったのだ
ヨカレ鳥とハルちゃんの日々は続いていくのだ!
遅くなったけど完結おつかれさまでしたのだ~
こちらこそ
こんな長い話に最後まで付き合って頂いてありがとうございますm(ーー)m