【よかれはひとのためあらず】
2話
僕は仲間内では浮いた存在だった。
コミュ障だった・・・のではなく、むしろ逆だ。
そもそも仲間は(という言い方が合ってるのかも僕の中では疑問だが)同胞にも無関心だ。
「そういう習性だから仕方ない」と思い悩むこともないくらい、とにかく冷めている。
ある時僕は、よかれと思って仲を取り持とうとしたことがある。
しかし両者から「余計なことはしなくていい」と言われてしまった。
その様子を見ていた別の仲間からは「お節介」とも称された。
僕は仲間のために動くことは二度となくなった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある日のこと、僕は1軒のあばら家を見つけた。
ーというか、窓際で佇む人形が目に留まったのだ。
いつも通り掛かっていたはずなのに気付いたのは今日が初めてだった。
どうしても好奇心が抑えきれなかった僕は、意を決して足を踏み入れることにした。
「おじゃましますよ…」
鍵が掛かっていなかったとはいえ、不法侵入であることには違いない。
悪気がないアピールのための挨拶を誰にともなくしながら・・・忍び込む。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
屋根の一部に穴が開いているせいで日光が差し込み、意外と明るい室内を見回してみると、
外から見た時は分からなかったが、人形は思ったよりたくさんいる。
窓際に立って外を見ている者、椅子に座っている者、床で寝っ転がっている者など。
造形のモチーフはどれも鳥・・・のようだ。
(1羽はまんま鳥だったし)
もしかしたら自分がここまで惹かれるのはそのせいかもしれない。
夜のとばりが下りるまで探索した僕は、
「今後やるべきこと」を頭に思い浮かべながら、そのあばら家を後にした。
3話 ~夜離れ2~に続く
鳥の人形たくさん・・・不思議なあばら屋なのだ
関係ないけど短めで細かく更新してくれるの読みやすくて助かるのだ
( ̄∀ ̄)ふふ…
今回もいろんなところに伏線を撒いてるのでお楽しみに
ふぉ~待ってましたなのだ!
読むほどに引き込まれる面白さがありますね
続きが楽しみなのだ!
ほんと気を持たせるだけ持たせておいてお待たせして申し訳ないです
その分しっかり(作品の内容で?)返していく所存であります