柿じゃなくて杮なんだよね~ 実は。
あとお酒をふるまうのは鏡開きで~
ダルマの目は左から入れるのが正式なんだよね~
まあ、どれもハレの(おめでたい)儀式には違いないんだけどね~」
イワビー
「つまりオレの『変なマジナイ』って指摘もあながち間違ってなかったのか…」
「すみません! 私が至らなかったばっかりに・・・」
マーゲイは香箱座り 土下座で謝った。
コウテイ
「そこまで恐縮しなくても・・・誰もマーゲイを責めてるわけじゃないから。
反省してるなら次に生かせばいいさ。
それよりイベントの賞品はどうしたものか…」
雪子
「私に出来ることがあったら言ってね?」
プリンセス
「ありがとう、気持ちだけもらっておくわ。
ねぇ、芸―1を後日に延期するっていうのは?」
マーゲイ
「そういうわけには・・・
都合で出場出来なくなる人もいるでしょうし」
ジェーン
「もう時間です。
お客さんが続々入って来てますよ」
マーゲイ
「仕方ありません。
こけら落とし・・・改め、ダルマ落としはダルマ無しでやってもらって
賞品は別で用意しましょう」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ライブ会場に向かう大勢の客の中にスナドリとサモエドの姿もあった。
\わー!/\きゃー!/\コウテイさま~!/\わー!/\ふるるー、ふるるー!/
会場は大盛り上がり。
ライブステージ上のマーゲイ
「ではここで前半戦は終了。
続いて皆様お待ちかねのイベント、芸―1グランプリです」
\待ってました!/\今日は誰が出てくるのかな?/
マーゲイ
「トップバッターは初出場、オイナリマカミのお2人です、どうぞ!」
(BGM~)
舞台上では曲に合わせて踊りながら何もない空間から稲荷寿司とおにぎりを取り出すマジック?
ーを披露するオイナリサマとマカミ様。
舞台袖の審査員席では、
どうにかトリックを見破れないかとコウテイ・プリンセス・イワビーが凝視している。
ジェーンは「どうなってるのかしら?」とばかりに首を傾げている。
そして、先ほどのテーブルマジックパートでもらった稲荷寿司とおにぎりを前にご満悦のフルル。
観客席からは
\いつもの!/ \あれって芸でいいの?/ などの声が上がっている。
(BGM)
2人目はスナドリネコ。
ダンサブルな音楽と明滅する照明の中、ヨーヨーを披露する。
\お~!/ \こっち向いて~(📷 💥パシャパシャ)/
イワビーは審査員席から身を乗り出すように食い付き、
プリンセスとコウテイは「いいんじゃないかしら」「うんうん」という感じで話している。
そして頬笑みながら拍手しているジェーンと鼻ちょうちんを膨らませながら居眠りするフルル・・・
\きゃ~!/ \私と散歩して~/
クライマックスに差し掛かった場面で披露された技が元で、場に緊張が走りかけたが、
スナドリネコは最後までミスすることなくやり切ったのだった。
(BGM~)
3人目はVtuberのジェネット。
得意のバイオリンを披露する。
\うま~い/ \すっご~い/\帰ったらすぐチャンネル登録しよーっと/
コウテイ・プリンセス・イワビーが思い思いに聞き惚れる中、
巨匠フルルは一見、けもVの先輩として鷹揚な態度だが、焦りは隠せていないようで、
隣のジェーンが気に掛けている。
下手ではマーゲイがスカウトする気満々で目を輝かせていた。
マーゲイ
「え? あ、はい」
審査員席に呼ばれていたマーゲイが舞台中央に戻ると戸惑い気味にアナウンスする。
「本当なら出場者は以上のはずなんですが、どうしてもフルルさんも参加したいということで・・・
エントリーナンバー4! フルルさんです!」
\審査員が飛び入りってw/ \フルル~! 頑張ってー!/
6⃣(予告BGM)
フルル「マーゲイの泣き真似。 げ~」
「マーじゃねぇのかよ!」
すかさずイワビーが野次る
。
\芸ー1だけに?/\フルルらしい~w/\フルル、結婚してー!/
観客席からもツッコミを入れられる。
コウテイとプリンセスは苦笑い、ジェーンは
「やっぱり気にしてたんですねw」と呆れている。
マーゲイは(°ㅁ°)ポカンとしていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
薄暗い舞台上にはこれまでのパフォーマー(イワビーに羽交い締めにされているフルルを除く)が並んでいた。
マーゲイ
「優勝は・・・」
ドラムロールと共にスポットライトの光がステージで∞の字ダンスを踊る。
「ヨーヨーを披露してくれたスナドリネコさん!」
スポットライトがスナドリネコを照らして止まる。
「やったぜ!」
\こっち向いて~(📷 💥パシャパシャ)/
昇竜拳のように飛び上がって喜ぶスナドリネコと撮影に余念のないサモエド。
マーゲイ
「では優勝者にはダルマ落としをしてもらいます」
スナドリ
「は!? なんで!?」
\こっち向いて~(📷 💥パシャパシャ)/
戸惑うスナドリを無視して、花束贈呈のような流れで渡されるハンマーと撮影に余念のないサモエド。
ステージ中央にはスナドリネコより頭1つは大きいダルマ落とし(ただし最上段のダルマは無い)
が運び込まれる。
\肝心(頭ですけど)のダルマはどうしました?/ \これでは未完成の慣性の法則なのです/
カレーの鳥の華麗(?)なツッコミが炸裂!
マーゲイ
「つい先ほど1度セルリアンになっちゃって。
なんとか『ぱっかーん!』したんですけど、戻ったのがこれだけなんですよぉ…」
自分で手を下しただけにしどろもどろになるマーゲイ。
PPPたちはどうしたらいいかを協議している。
「こけら落としの説明からする?」
「私は覚えてないぞ?」
「時間もかなり押してますし…」
「そもそもどうやって話を落とすんだ?」
一方、何かを思い付いたフルルが観客席の方を向いて手招きしていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このあと見事に着地を決めた雪子とスナドリネコは拍手喝采を浴びた。
マーゲイ
「では、ここからはライブ後半!
1曲目はアラウンドラウンドです!」
こうしてPPPライブ初日は大盛り上がりの中、幕を閉じた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このあとスナドリネコは商品としてジャパリまん(
サモエドとむちゃくちゃ散歩するこになったというが、
それはまた別のお話である・・・
【すぺしゃるさんくす】
セルリアン転生シリーズのツッコミ隊長さん
アルパカ大好きスナドリさん
ついに完成 おめでとうございます🥳
感慨深いものがあります
ダルマリアンとの戦闘シーンを漫画に描く力があればなぁ~😑
雪子の登場シーンは親の気持ちさながらドキドキハラハラしながら読みました
(セリフ噛むんじゃないぞ~ヘマするんじゃないぞ~)
あらためてみるとやはりものすごいボリューム感で圧倒されました
臨場感のある丁寧な描写で読んでいて引き込まれました
雪子を使ってくれてありがとうございます
これからもおもしろい作品楽しみにしてます
読んで頂きありがとうございます
当初はオチにしか出番のなかった雪子ちゃんも
積極的に動いてくれて、存在感を出してくれました
あと書いて行くうちに雪だるま式に分量が増えてしまうのは
僕の悪いクセでして・・・ (^^;)
例のお話に繋がるようなエピローグとなっております