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【SS】キミの手をとって【二次創作】 / 28

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巨峰・アーリア 2018/03/19 (月) 00:06:08

episode1おまけ
タイリクオオカミの怖い話
タイ「さて…今回のお話は引っ込み思案な女の子と、少し意地悪な女の子の話だよ」

『あるところに、人見知りの激しい女の子と、よくその子に意地悪をしてしまう女の子がいました』

『今回は人見知りの多い子をA、意地悪な子をIとしようか』

『その2人には共通の知り合いで、面倒見が良い頼れるお姉さんのような人がいました』

『その人はTとしよう』

『IはTを心から慕っていましたが、Tは周りとうまく馴染めないAのことを心配し、AもTにばかり頼ってしまうようになりました』

『無論、IはそんなAのことを良く見るはずはありませんでした』

『次第に、IはAに陰湿な嫌がらせをするようになりました。心無い言葉もかけたりこともありました』

『とうとう耐えきれなくなったAは、なんとビルの屋上から身を投げてしまいました』

『もともと暗い性格だったし、Iは自分には関係無いと無視していました 』

『しかし、ある日の夜のことでした』

『Iは夜中に奇妙なうめき声がすることに気がつきました』

『最初のうちは空耳ではないかと思っていたものの、その声は日に日にハッキリと聞こえるようになりました』

『そしてそのうち、そのうめき声がAの声であることに気付きました』

『Iは知人を呼んで真偽を確かめてみるものの、I以外の者にはその声は聞こえませんでした』

『それどことか、Iはどこで夜を迎えてもその声が聞こえるようになっていきます』

『Iは肉体的にも精神的にも疲弊していきました』

『ある日、Iは夢を見ました』

『真っ暗な空間にろうそくが1本だけ立っており、それが突然消えたかと思うと、後ろからAが恨めしそうに囁いてきます』

『「なんで…なんで…!」』

『AがIの首に両手を伸ばした瞬間、Iは突然目を覚ましました』

『不思議なことに、朝鏡を見たIの首元には赤い跡が付いていました』

『それからは次々と奇妙なことが続きました』

『Aは毎晩のように夢の中に出てくるようになるようになりました』

『そしてとうとう、日中にAの幻覚まで見るようになってしまいました』

『Iの精神は崩壊寸前でした』

『意識朦朧とし…彼女が気づいたときには、ビルの屋上に立っていました』

『フラフラとした足取りで柵を乗り越え…そしてIが最後に聞いた声は優しく囁くAの声でした』

『「今度は“こっちで”仲良くなりましょうね?」』

※このお話はフィクションです
イタリアオオカミともアードウルフとも一切関係がございません

タイ「っていうお話…どうだった?」

イタリアオオカミ「…」ブクブクブク

タイ「あらら、泡吹いて気絶しちゃってる…さ、スケッチスケッチっと」

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