「調子に乗りやがって! これを食らえ!」
叫びながら機関銃を乱射している兵士に向かって、
彼はいたって冷静に質問をした。
「状況はどうなっている」
「向こうのビル群にいる敵に釘付けにされてる!
あんた指揮官だろ!? どうにかしろ!」
その言葉に対する返答は、その兵士が思っていたよりはるかに速かった。
「無線を寄こせ!」
そのまま近くにいた通信兵から無線を奪い取ると、
彼はマイクに向かって怒号交じりの声で言った。
「ホーク2-1へ、優先目標だ!
あそこのビル群を―― 掃射しろ!石器時代に戻せ!」
「こちらホーク2-1 了解」
「ホーク2-1よりホーク隊へ
透過して高速で離脱する 編隊を崩すな」
次の瞬間には、ビル群は精密誘導爆弾によって
文字通り木端微塵に吹き飛んでいた。
「今だ! 突っ込め!」
上空のヘリから進軍ラッパが響き渡り、
機関銃とロケット弾の援護の下に兵士たちが走っていく。
大量の火力支援と攻撃、そして大音量で流される音楽の前に
敵の士気は崩壊した。 一人が逃げ出すと、他の敵兵もなし崩し的に敗走していく。
つい寸前まで優勢を保っていたはずの敵兵たちは、心理作戦の効果によって簡単に崩壊した。
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