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けもがたり '21 【8月号】 / 148

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じゅらるみんみ 2021/08/01 (日) 22:41:18

ハブクラゲ
ハブクラゲ (波布水母、波布海月、Chironex yamaguchii) は沖縄や奄美に生息するクラゲである。立方クラゲ目 (Cubomedusae) に属する。本種の学名は Chiropsalmus quadrigatus とされていたが、2009年に日本近海の個体群には別の学名 Chironex yamaguchii が与えられ、オーストラリアウンバチクラゲと同じ属に属することになった。種小名 yamaguchii は元琉球大学教授、山口正士への献名である。また、和名の「ハブ」とは毒蛇のハブのことである。 5月から10月にかけて発生する熱帯性の立方クラゲ。立方型の傘と、傘の四隅から7-8本ずつ伸びる触手が特徴。傘高は10-15㎝、伸縮する触手は伸びると1.5m以上になる。強力な刺胞毒を持ち、触手に触れた小魚などの獲物を麻痺させて捕食する。 毒性 本種は日本近海に生息するクラゲの中でも特に危険な種であり、過去に3件の死亡例がある。刺されると激痛を感じ、刺傷箇所はミミズ腫れになる。6時間ほど経つとミミズ腫れは水疱に変わり、12時間後には壊死を引き起こす。重症の場合だと、意識障害や呼吸困難、心停止に至ることもある。 傘がほぼ透明な上、小魚を求めて浅瀬にまで入ってくるため、気づかずに接触して刺されることが多い。沖縄県の海水浴場にはハブクラゲ侵入防止網が設置されているところが多いが、それがない海岸で泳ぐ際は注意が必要である。 刺された場合は速やかに陸に上がり、食酢を患部にたっぷりとかけてから巻き付いた触手を取り除き、痛みが強い場合は氷や冷水で冷やして安静にする。被害者が幼い子供の場合だと、重症化する危険性が高まるので、上記の応急処置に加えて医療機関へと搬送するのが望ましい。 なお、食酢にはハブクラゲやアンドンクラゲの刺胞の発射を抑制する働きがあるが、カツオノエボシやウンバチイソギンチャクの刺胞に対しては、逆に発射を促進させてしまうため誤って用いないよう気をつけなければならない。 展示 2006年7月ごろに新江ノ島水族館でこのクラゲが展示されるようになった。 脚注 …
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