ジャパリまんじゅう秋味
虫喰いでないフレンズ・30話~31話の間より
ドブネズミ
「なんかカサカサしてるなぁ、ここらへんは。
でも悪い感じだけじゃあなくて不思議な…」
アフリカゾウ
「秋だよ」
ドブネズミ
「あき?」
アフリカゾウ
「そう、秋。
この『おんたいえりあ』で、これから空気が乾いて寒くなる前の時期のこと。
サバンナだと雨が降らなくなる直前って感じかな?
でもやっぱり、だいぶ違うんだよね」
ドブネズミ
「そうなのか。
私はそんな時期に生まれたような気がする。
懐かしいといえばいいのか…………」
※ドブネズミの繁殖は年中通して行われるが、春と秋にピークがあるといわれる
アフリカゾウ
「ちょっと、うらやましいな。
乾くって言っても、雨が降らなくなるだけのサバンナとは違うから。
綺麗な葉っぱとか珍しい木の実とかあるじゃん。
見た目が前とも後とも違うのも、トクベツさが良いと思うよ」
ドブネズミ
「珍しい木の実なんて、そんなに良いものか?
うまいものなら一年中食えればいいに決まってるって思うけどな」
イエネコ
「確かにアフリカゾウは、ドブネズミに比べて生き急いでないから長い目で物や場所を見られるのよね。
まあ、そんな私も『花より団子』を重んじる方だし他獣(たにん)のこと言えないけど」
ドブネズミ
「ふん、相も変わらずわたしに挑発か。
じゃあ、『秋』限定のジャパリまんじゅうを配ってるラッキーを早く見つけた方がそれを『総取り』できる勝負をしようか」
アフリカゾウ
「それ、大丈夫?
本当に全部取っちゃうつもりなの?」
ドブネズミ
「大丈夫だよ。
マイに確認してある。
そのラッキーは何体も放たれてるし今後もしばらく出てくるってさ」
イエネコ
「いいわ。
その挑戦に乗ろうじゃあないの。
せーので行くわよ!
アフリカゾウ、レフリー頼める?」
ドブネズミ
「いつでもいいぞ!」
アフリカゾウ
「うん。それじゃ、いくよ。よ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
ドブネズミ&イエネコ
「………」
「~~~~~っい、あ、せーのだったっけ?」
アフリカゾウのボケを聞いてガクッと倒れ込んだ姿勢から、ドブネズミとイエネコは駆け出して行った。
アフリカゾウ
「秋といえば『ジャパリ饅頭秋味』………
『一つも同じ味がない』んだっけ、ふふっ
取りあいになっちゃうかもね
私も行こうっと」
おしまい
・ドブネズミ
ドブネズミのフレンズ。
とても恐ろしい異能をセルリアン退治で振るう。
『マイ』のことを探るため、セルリアン調査の旅に出ている。
・アフリカゾウ
アフリカゾウのフレンズ。
アニマルガール化後間もないドブネズミを明るく迎え、旅に同行した。
・イエネコ
ドブネズミのことが気になり途中からついてきたフレンズ。
・マイ
アニマルガールの研究者。
ドブネズミのアニマルガール化を意図的に実行した人物。
ジャパリ饅頭秋味・・・
どんなのか気になりますね
果たしてじゃぱりまん秋味は誰の手に!
秋の味覚がたくさんなんだろうなぁ
ズコー!!