この世界のどこかに造られた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」
そこではヒトの形へと姿を変えた動物たち
アニマルガールたちがなかよく暮らしていました
そんなジャパリパークもいよいよグランドオープンが決定!
たくさんのお客さんを迎え入れるための準備が日々進められていました
あなたは、けものがお好きですか?
近日グランドオープン予定の超巨大動物園「ジャパリパーク」にて保安調査の現場監督にご協力いただける方を募集しております。
動物が大好きな方、探検や冒険が大好きな方、大歓迎!
見たこともない大自然とステキな動物たちが、あなたを待っています。
採用された方には、パークから改めて招待状をお送りいたします。皆様のご応募を、心よりお待ちしております。
数日後・・・
お手紙が 一通 届いています
招待状
しんあいなる わたしの おともだちへ
わたしは いま
じゃぱりぱーくを いっしょにたんけんしてくれる
なかまを ぼしゅうちゅう です
ぜひ あんいんちほーの
「たんけんたい」の いえ まできてください
いっしょに、じゃぱりぱーくをたんけんしましょう!
たのしみに まっています!!
じゃぱりぱーく たんけんたい より
あんいんちほー?
アンインチホー ジャングルエリア
ミライ「サーバルさん、気を付けて!セルリアンです!」
サーバル「うん!!アライさん、フェネック、準備はいい!?」
アライグマ「もちろんなのだ!アライさんがぜーんぶやっつけてやるのだ!」
フェネック「はいはい 気を付けてがんばろーねー」
サーバル「よぉーし!みんな、いっくよー!!」
サーバル「パッカーン!!」
アライグマ「らくしょーだったのだ!」
ミライ「がんばりましたね やはり、みなさんといると心強いです」
サーバル「えー、私が強くてカッコ良くてカワイイ? そんなことないよぉーえへへ~」
アライグマ「聞き捨てならないのだ!カッコよくてカワイイのはこのアライさんなのだ!」
フェネック「二人ともすごい自信だねー」
フェネック「それにしても・・・セルリアンと戦うの きょう、何回目だろうね?」
ミライ「たしかに・・・最近、目立った報告はなかったはずなんですが・・・」
ミライ「ジャパリパークのグランドオープンが持ち上がった矢先に大発生だなんて」
サーバル「見つけたら、パッカーンすればいいんだよ! そのためにがんばってるんだから!」
サーバル「私たち『探検隊』がいれば、どれだけセルリアンが出てきてもへっちゃらだよ!」
サーバル「そうでしょ、ガイドさん? ・・・じゃなかった!えーっと・・・」
サーバル「いまは『隊長』さん、だね!ミライさん!」
ミライ「ええ、そうですね、『副隊長』さん!パッカーンとやっつけちゃいましょう!」
ミライ「アライさんにフェネックさんも、よろしくお願いしますね」
アライグマ「任せるのだ!オーブネに乗ったつもりでいるのだ!」
フェネック「でも、4人だけじゃさすがにツラくないかねー?」
サーバル「へーきへーき!博士やライオンたちも手伝ってくれてるし」
サーバル「それに、もう少しすれば『あの子』もなかまに加わってくれるはずだよ!」
ミライ「ええ きっと頼もしい隊員になってくれるでしょうね」
ミライ「それにパーク側も、楽しい仲間を集めるために働いてくれますから」
サーバル「あっ! それってひょっとして前に言ってた新人さんのこと!?」
アライグマ「新人!?アライさん、こんどこそセンパイになれるのか!?」
フェネック「おーそれはしっかりしないとねー」
アライグマ「ふっふっふっ、いよいよ新井さん探検隊活動開始なのだ!」
アライグマ「コーハイたちに尊敬されまくってアライ隊長の名をパーク中に轟かせるのだ」
ミライ「えーっと、非常に言いにくいんですけど現場管理業務は人でないといけない決まりが」
サーバル「まあまあ アライさんがやりたいのはパークの仕事じゃなくて隊長さんだから」
アライグマ「アライさんはいつセンパイになれるのだ!?明日なのだ? それとも明後日なのだ!?」
ミライ「ごめんなさい、当分先の話なんですよ えっと、確か選考会が来月に・・・・・・」
???「――!」
サーバル「ーっ!! ミライさんっ、危ない!!」 きゃああああああ!!
アンインチホー 港
???「あら? あのフェリーから降りてきたということは…」
???「パークのお客さんでしょうか? でもグランドオープンはまだ先のはずでは…」
保安調査隊に招待された
???「保安調査隊・・・ああ、保安隊のことですね!」
???「パークのさまざまな場所を探検するから最近は『探検隊』と呼ばれてるんですよ」
???「そういえば。新人さんを募集していらっしゃるという話を聞いていました」
???「アイさんも探検隊の拠点に向かわれるのですよね?」
???「私もちょうど、近くへ向かう所でしたの ご一緒してもよろしいでしょうか」
???「そうそう、私としたことが自己紹介を忘れておりました」
ピーチパンサー「ピーチパンサーと申します よろしくお願いします」
???
ピーチパンサー
Peach Panther
ピーチパンサー「…この耳ですか? もちろん、飾りではありません」
ピーチパンサー「ジャパリパークには、動物がヒトの姿に変身したアニマルガール…」
ピーチパンサー「通称『フレンズ』たちがたくさん住んでいるんですの」
ピーチパンサー「フレンズの姿カタチには、返信する前の動物の特徴が現れているんですよ」
ピーチパンサー「私ですか? 私は――」
???「あっ、ピーチパンサーさん! こんにちはー!」
ピーチパンサー「ドールさんじゃありませんか お勉強の時間だったのでは?」
ドール「えへへ い、今はちょっと休憩中かな」
ドール「それよりその人は・・・」
ピーチパンサー「アイさんです 探検隊にご招待されたそうですよ」
ドール「探検隊に、っていうことは・・・!」
ドール「あなたが新しい隊長候補さん!?」
ドール「はじめまして! 私、ドールっていいます! アカオオカミって名前もあるけど」
ドール「みんなドールって呼ぶの! だからあなたもドールって呼んでください!」
哺乳網ネコ目イヌ科ドール属ドール
ドール
Dhole
ピーチパンサー「ふふっ ドールさんはつい最近フレンズになった子なんですよ」
ピーチパンサー「森の中をひとりさまよっていた所を探検隊の皆さんが助けて連れてきたんです」
ドール「私、探検隊の皆さんといっしょにいろんなところを探検するのが夢なんです!」
ドール「だから、あなたが探検に行くときは私を一緒に連れて行ってくださいね!」
ドール「そして・・・私もいつか サーバルさんみたいに立派な隊員に…!」
???「こら~~~!!!」
ドール「わあっ!? ミーア先生!!」
ミーアキャット「ドール! いまは授業中ですのよ? 勝手に教室を抜け出したりなんかして!」
哺乳網ネコ目マングース科
スリカータ属ミーアキャット
ミーアキャット
Meerkat
ドール「い、いやぁ・・・たまには校外学習なんてどうかな、なーんて…」
ドール「…………ごめんなさい」
ミーアキャット「まったく…まあいいですの」
ミーアキャット「ちょうどいい教材があることですしお望みどおり、校外学習を始めましょう」
ドール「教材? そんなものがどこに・・・」
ピーチパンサー「!? ドールさん、隊員さん! あれを!!」
セルリアン「―――!」
ドール「あれは…セルリアン!? どうしてこんなところに!」
ミーアキャット「理由はさておき、セルリアンを見つけた以上放っておくわけにはいきませんわ」
ミーアキャット「あれはフレンズや人を襲う害獣ですわ 今ここで倒しておかなければ」
ドール「……あの先生、まさか校外学習っていうのは」
ミーアキャット「あのセルリアンを倒しますわよ」
ドール「ええーっ!? ムムム、ムリですよぉ! 私セルリアンと戦ったことなんて一度も」
ミーアキャット「ひとりで相手しろなんて無茶は言いませんわ わたくしも手を貸しますわよ」
ピーチパンサー「もちろん私も、お手伝いしますわ ご安心くださいな」
ピーチパンサー「それに…ここには将来の隊長さんもいらっしゃるじゃありませんか」
ミーアキャット「将来の隊長?そちらの見慣れない方のことですの?」
ピーチパンサー「ええ 探検隊の隊長候補としてご招待されて本日いらっしゃたそうですよ」
ミーアキャット「どうしてこんなに早く…まあいいですわ この際、つごうが良いですの」
ミーアキャット「そこの方 隊長として、指示をお願いしますわ」
わかった
ミーアキャット「すばらしいお返事ですわね はなまるをさしあげますの!」
ドール「アイさん ホントに大丈夫なんですか?」
ミーアキャット「大丈夫も何も、この人は隊長になるためにここへ来たんですのよ?」
ミーアキャット「それで、ドールはどうしますの」
ドール「わ、私は…」
ミーアキャット「あなた、いつも言ってるじゃありませんか サーバルさんみたいに立派な隊員になるって」
ミーアキャット「これはその第一歩をふみだすチャンスですわ」
ドール「――わかりました 私、怖いけど…やってみます!」
ドール「アイさん いえ、隊長さん! いきましょう!!」