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文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 351

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名無しのフレンズ 2018/09/11 (火) 16:29:53 c36f4@3652f

【アラフェネぶらり旅】
 [最終話] 「みなと うみ」 Cパート-1

マイルカ
「じゃあ『おともだち』になった よしみで教えてあげるけど・・・
 早くここから離れた方がいいよ?」

サーバル「どうして?」

マイルカ「もうすぐ『しけ』になるから」

かばん「シケってなんですか?」

マイルカ
「シケっていうのはねぇ、
 風がびゅーって吹いて、雨がざーって降って、波がざっぱーんってなるの。
 私も巻き込まれたくないから・・・ じゃあね~」

かばん「え? ちょ…」

サーバル「行っちゃったね」

ツチノコ「トモダチとは…」(哲学)

スナネコ「シケって『砂嵐』みたいなものですかぁ?」

マーゲイ「風だけならそうでしょうけど…」

フェネ「どっちかって言うと『台風』に近いのかな~」

アライ「ヤギなのだ!」
サーバル「ヤギだね!」
スナネコ「ヤギですね!」

ツチノコ「ちゃうわ!!」

そんなコントをしている間にも、風が強くなり、雨が降り出し、海が荒れだしました。
結論としては台風よりヒドいものでした。
なぜなら「足元」が揺れるからです。

かばん「このままでは船が沈んでしまいます。 荷物を捨てましょう」

サーバル「そんなぁ。 せっかく集めたジャパリまんが・・・」

マーゲイ「そんなことを言ってる場合ではありません!」

必要最低限だけ残し、荷物を捨て桶を畳む。
荒れ狂う波間に消えていく荷物の中、
飲みかけの水の容器だけはプカプカ浮きながら遠ざかっていった・・・

スナネコ「お~!」

ツチノコ「興味持ってる場合か!」

かばん「・・・」

ばっしゃーーん!
アライ「のだーーー!」 

フェネ
「アライさ~ん、またやってしまったね~
 かばんさ~ん、アライさんが海に落ちたよ~」

サーバル「えぇ!? かばんちゃん、どうしよう?」

何か手は?
周りを見回す。
残しておいた水の入ったペットボトルが目に入った。

かばん
「フェネックさん、容器から水だけを捨てて、
 もう一度フタをしてからアライさんに投げてあげてください」

フェネ「はいよ~」

フェネックさんは空のペットボトルを持って海に飛び込み、アライさんに手渡していた。

かばん
「念のために皆さんも同じようにして持っておいてください。 
 海に落ちても、それに掴まれば体が沈まないようになるはずです」

一同「はーい!」

その後もシケは弱まることなく続いた・・・

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