アナザーワールド・サンドスターストーリーズ
第2話〈ミッドナイ都・ジャパリ〉
人のいない街。
あれから一晩明けた今日。
セルリアンの影響は広範囲に及んでいた。
テレビ「午後7時のニュースをお伝えします。今日、セルリアンハンターの3人が昨日のセルリアン騒動にて、緊急記者会見を行いました」
昨日のあれにて、セルリアンハンターは出動しなかった。
多分それについてだろう。
サンド「セルリアンハンター……?そんなのがあったのか………」
サーバル「そうだよ!ハンターの人たちはね!すっごいんだよ!!どんな強い相手もぱっかーんってやっつけちゃうんだよ!!」
僕たちは作戦会議がてらテレビを見ていた。
テレビ「色々な任務が重なり、このような結果になりました。今回にて確認されている謎のセルリアンのうなぎ型についてですが、まだこちらの方で調べて居ります」
サンド「うなぎ型………ww」
かばん「あれってうなぎなんですかね……?」
サンド「今度アークに教えてやろーww」
サーバル「……ねぇサンドさん」
サンド「ん?なんだい?」
サーバル「なんでそんなに仲がいいのに殺されたりするの?昨日だって助けてもらってたりしてたし……」
サンド「まぁな、俺はあいつとは長い付き合いだかね」
かばん「長い付き合い?」
サンド「敵のくせに、俺があいつに怒ってる時も、【暇だからお話ししようよサンス】って、俺のところまで来てたんだよ」
かばん「え?来てたって普通のサンドスターのとき?喋れたんですか!?」
サンド「うん、喋れないことはないけど、今みたいな世の中じゃ、正直忙しすぎて喋れないけどね」
かばん「そうなんですか……」
サンド「俺は、その時まで、地球の中身を支配してたんだ、マントルとか色々。だけど今は違う…今はぜんぶアークが支配してる、中身もぜんぶ」
かばん「え!?この地球の下ってサンドスターだったのですか!!??」
サーバル「え!?アークちゃんってそんなに大きかったの!!??」
サンド「そうだぞ、アークは太陽を丸呑みできるくらい大きいんだぞー、今は何百分の一に縮めて固めてるだけなんだ」
かばん「だから地面からたくさん出て来てたんですね……」
サンド「だけど、それは非常にまずいことなんだ。この地球の中身がアークなら、あいつがこの星を野放しにした瞬間この星は終わる。この星の核も何もかもがあいつだかね」
かばん「じ……じゃあつまり……」
サンド「そう、この星の危機が迫ってる。あいつがここから出て行こうとしてるんだ」
かばん「ふえぇぇぇぇーー!!それ!サンドさんが殺される以前の話じゃないですか!正直、サンドスターがいなかったら僕たち死んじゃうみたいなノリでやってたけどこれは危機ですよ!パー区……いや地球の生命体の危機ですよ!!」
サンド「おお……結構がっつりくるねぇ……」
かばん「でもそんな人にどうやったら……」
サンド「ああ、そのための作戦会議じゃろがい」
サーバル「ねぇねぇ!なんか飛んで来たよ!」
かばん「え?」
サンド「はえ?」
ガッシャァァァ----ン!!!
かばん「うわぁぁー!!本当だったぁ!!」
サーバル「えぇぇぇぇーー!!なんでここに!!」
サーバルのいう「なんか」は僕たちの家に突っ込んで来た。
窓を破り、ガラスが散乱する。
飛んで来たものは地面に叩きつけられたが、僕たちを確認すると、すぐに立ち上がり、ドアの方へ逃げてった。
???「き……キシャー!!どこだここ!?」
サーバル「あ…….あなたこそ……誰……?」
蛇のような尻尾で、黒と茶色のフードをかぶり、尻尾をウネウネさせている。
???「………ん?お前は……まさか!ミライ!」
かばん「え?僕を知って………ますよね……テレビとか出てましたし……」
???「つまり……ゴーストタウンからここまで……」
サンド「ん?ツチノコ、ゴーストタウンってなんぞや?」
ツチノコ「なんで俺の名前を…?」
かばん「ゴーストタウンは危ないところですよ、ツチノコさんって言うんですね」
サンド「あたりめぇだ。こちとらだてにサンドスターやってたわけじゃねぇぜ」
ツチノコ「は?サンドスター?」
サンド「あ……やべ」
かばん「え?今のやばかったんですか!?」
するとテレビから警報音がし
テレビ「セルリアン速報!セルリアン速報!ゴーストタウンエリアに大型セルリアンが出現!」
画面に映るセルリアンは腕の生えた球体のよう
かばん「ゴーストタウンについてのニュースって初めて見たかも……」
サンド「じゃあ行くか」
かばん「は?ちょっと待ってください」
サンド「え?なんで?」
かばん「さっきゴーストタウンは危ないところですって言いましたよね?ね?」
サンド「ああ、セルリアンがいる時点でそんなの関係ないんだよ。支度しろ」
ツチノコ「え?俺も!?」
サンド「ああ、その義手は飾りじゃないだろ?」
ツチノコ「……飾りではないけど……」
サンド「よし、じゃあサーバル」
サーバル「はいはーい!」
サンド「財布を持ってくれ、帰りにコンビニ寄る」
サーバル「私の扱い雑くない!?」
サンド「よし!行くぞー!!」
サンドは勢いよく窓から飛び降りた。
かばん「ぼ……僕たちはエレベーター使いましょう……」
ツチノコ「あ……ああ……」
サーバル「……うん……」
第3話へ続く……