けものフレンズBBS NEO

【SS】けものフレンズ けものじゃーにー / 7

9 コメント
views
89 フォロー
7
ikapan 2018/06/01 (金) 23:46:16 修正

かばんに貰ったコインを満足そうに眺めながら、ツチノコはかばんに問いかけた。

ツチノコ「で?いつ出発するんだ?」
かばん「ツチノコさんが大丈夫なら今すぐにでも出発できます」
ツチノコ「!?じゅ、準備とかは無いのか...!?」
かばん「食料も博士達に手伝ってもらって沢山集めたので、長旅になっても大丈夫です」
ツチノコ「そ、そうか....」
かばん「大丈夫ですか?忘れ物や心残りは?」

ツチノコは懐かしの遺跡を思い出した。あそこはもう十分調べ尽くした。心残りは無かった。
ツチノコは少し笑って答える。

ツチノコ「いや、ない。行くぞ」

二人は本棚の影から出た。かばんは椅子にかけてあった鞄を片方の肩にかけて、待ちくたびれた様子で机に突っ伏しているサーバルの肩をポンと軽く叩く。

かばん「さあ、サーバルちゃん。行こう」
サーバル「待ちくたびれたよー!」

サーバルは机から元気よく立ち上がってかばんの横に並んだ。
三人は横並びでスターが到着したときの様にゆっくりと、としょかんの外にでた。降り注ぐ朝日が三人を明るく照らす。普段日当たりの良くない場所で暮らしているツチノコには少し眩しかった。
ツチノコはフードを被り直し、かばんは帽子の位置を直してサーバルは手で日光を遮る。
外の原っぱでは博士と助手が待っていた。

かばん「それじゃあ、行ってきます」
博士「バスはすぐに出せるようにしてあるのです」
助手「最近は異常にセルリアンが多くて物騒なので、気を付けるのですよ」
サーバル「へーきへーき!自慢の爪でやっつけちゃうよ!」
ツチノコ「お前の爪は信用できん!」
サーバル「なんでー!?」
助手「ツチノコ。二人を頼みましたよ」
ツチノコ「お、おう...!」
博士「さあ、早く行くのです。我々はお土産を待っているのですよ」

三人は博士達に見送られながらバスに乗り込んだ。

かばん「ラッキーさん。案内お願いします」
ボス「マカセテ。目的地E-367ヘノ案内ヲ開始スルヨ」

バスはゆっくりと動き出す。

かばんとサーバルはバスの後部から博士達に手をふった。

サーバル「いってくるねー!」
かばん「いってきます!」

大分小さくなってしまった博士達も手を振り返しているのが分かった。
こうして、四人の旅が始まったのだった。

通報 ...