それはよく晴れたぽかぽか陽気のいつもと変わらない朝.....
ツチノコはかばん達に呼び出されてとしょかんに来ていた。
ツチノコ「お、俺をわざわざ呼び出すなんて珍しいな。な、何か用か?」
かばん「そうなんですが.....その前にツチノコさん、本棚の影から出てきてくれませんか....?」
としょかんのテーブルに座ったかばんは少し困ったようにはにかんだ。
ツチノコ「いや。いい」
サーバル「どうしてー?」
かばんの隣でどうぶつの絵本を読んでいた.....いや、正確には眺めていたサーバルが口を挟む。
ツチノコ「前にも言っただろ....落ち着くんだよ...!お前の頭は飾りかっ!?」
サーバル「ひどいよー....」
サーバルは少ししょげた様に絵本に目線を戻した。
ツチノコ「で、俺になんの用だ?次の旅が近いんじゃないのか?」
かばん「実は...その事でツチノコさんに見てもらいたい物が....」
ツチノコ「見てもらいたいもの....?」
かばん「はい。これです.....」
そう言ってかばんは自分の白い鞄から一枚の紙を取り出した。
ツチノコ「なんだそれは?」
かばん「それが....どうやら何処かの地図みたいなんです」
ツチノコ「地図.......?よく見せてくれ...」
かばんは立ち上がり本棚の影にいるツチノコに地図を手渡す。
ツチノコはポケットから片方だけ手を出して地図を受けとると、本棚にもたれかかって地図を品定めするように眺めた。
ツチノコ「ずいぶん古いな....どこで見つけた?」
かばん「としょかんの本に挟まっていたんです」
ツチノコ「なるほど......でも、どうしてこれを俺に?」
かばん「.......これを見てください」
かばんは地図の赤い印を指差した。
ツチノコ「もじが書いてあるな.....なんて書いてあるんだ?」
かばん「一部はかすれていて読めませんが......読める文字を繋げると.....」
ツチノコ「・・・・・・・」
かばん「リアン...い..せ..き.。そう書いてあります」
その言葉を聞いたツチノコが一瞬目を見開いた。
かばん「これが、ツチノコさんを呼んだ理由です」
ツチノコ「遺跡.....」
かばんは考え込むツチノコに真剣な眼差しでこう言った。
かばん「ツチノコさん。今度の旅についてきてくれませんか?」
けものフレンズ けものじゃーにー