アライグマ「な、なにかに当たったのだ···」
フェネック「でも見えないから分からないね~」
アライグマ「多分大きい箱なのだ。もう一回ぶつければ壊れるはずなのだ。」
フェネック「え~(明らかに箱じゃないような~····」
二人は少し離れて箱?かなにかにもう一回体当たりした。すると
ブー.ブー.ブー.ブー.ブー!!何かが鳴った。その音はトンネルの中に響き渡った。
アライグマ「な、なんなのだあ?!なんかブーブー言ってるのだ··!」
フェネックはなにかを思い出した。
フェネック「アライさん、これ車の盗難防止装置?て言うやつじゃない~?」
アライグマ「フェネックはそれだと分かるのか?」
フェネック「何回か旅の途中で聞いた事が有るからね~。」
アライグマ「そうだったのか···全然知らなかったのだ。」
フェネック「時々アライさんが全力疾走でぶつかった車も鳴っていたけどアライさんはそんなの気にせずにどんどん突っ走っていたじゃん~。だから分からないんだと思うよ~」
アライグマ「なるほど···」
二人の会話が終わったのと同時にばすてきのライトが復帰した。ぶつかった物の正体はボディー全体が黄色でドア部分に大きく赤も字のローマ字で「JPPR」とその下に「パトロール」とカタカナで小さく書かれていて天井には横長のグリーンのライトバーが目立ったジャパリパークパトロールの車両だった。(車種:トヨタチェイサー)
フェネック「ほら、やっぱり~。」
アライグマ「本当だー。でもこれは動くのか?」
アライグマはチェイサーの助手席のドアノブを引っ張ると、開いた。どうやら鍵はされていないようだ。
中に入って見てみると後部座席には従業員のヘルメットと誘導棒があった。かなりホコリまみれだ。そして運転席にはピストルの球らしき物が散乱しておりパークのマップも一緒に置かれていた。鍵を射し込む所を見ると刺さったままだった。助手席のハッチバックを開けるとチェイサーの説明書とJPPR組織のルール事項みたいのが入っていた。
アライグマ「色々見つけたけど分からない物ばかりなのだ。」
フェネック「トランクを開けてみれば~?」
二人は後ろに回ってトランクの前に立った。そしてアライグマがノブを掴んで開けてみた。中には段ボール箱が沢山積まれていた。
フェネック「箱が沢山あるね~··」
アライグマ「こ、これだけの量は流石に無理なのだ··。」
二人はばすてきに戻りチェイサーを後にした。だが奥には沢山の車の列があった。どの車も2000年初期や前半のミニバンやセダンや軽自動車ばかりだ。
アライグマ「沢山車があるのだ··w。」
フェネック「これもあの異変の跡かな~?」
反対車線はズーと車列が続いている。また不自然なのは全部の車のドアやトランクがほとんど必ず開いた物が多い。